外国投信
外国投信は、「外国投資信託(外国籍投資信託)」とも呼ばれ、外国の法律に基づいて、外国(海外)で設定・運用される、外国籍の投資信託(ファンド)をいいます。これは、日本国内においては、証券会社などが輸入・販売していますが、その際には、国内で設定・運用される公募投信と同様、金融商品取引法でのディスクロージャーの適用があります(海外の証券会社等でも購入は可能)。
なお、外国投信に対して、国内の投信会社が設定したファンドで、たとえ海外に投資するものでも、日本の法律に基づいて設定・運用されるものは「国内投信(内国証券投資信託)」となります。また、日本国内で設定され、主として外国証券に投資するファンドは、「国際株式型」や「外国債券型」などと呼ばれます。
外国投信の特色
外国投信は、ほとんどが外貨建て(米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドルなど)ですが、中には円建てのものもあります(国内で販売されるものは、米ドル建てが一番多い)。また、海外では、日本とファンドの運用規制が大きく異なるため、日本では設定できないようなタイプのものもあり、またファンドの種類は非常にバラエティに富んでいます。
なお、ファンドの外国籍については、米国以外では、ルクセンブルクやアイルランドなどが多く、いずれも投資に対する税金が低い国で組成され、運用・管理されています。
外国投信の分類
現在、外国投信は、様々な種類のものがありますが、日本証券業協会では、便宜上、以下のように分類しています。その中でも、一番身近なファンドとして、MMF型に分類される「外貨MMF」があります。なお、日本国内で販売されるファンドは、金融庁への登録が義務付けられています。
●株式型ファンド
・グローバル型:全世界の株式等を投資対象としているもの
・地域別型:特定地域の株式等を投資対象としているもの
●債券型ファンド
・通常型:株式が含まれず、確定利付証券のみで運用するもの
・派生商品型:先物、オプション、仕組み債など派生商品で運用するもの
・MMF型:毎月分配を行ない、月末に再投資するもの
●その他ファンド
・不動産型:不動産等で運用するもの
・その他:いずれの分類にも属さないもの
外国投信の基本事項
外国投信は、外貨ベースでは高収益(高い運用利回り)でも、為替相場次第では投資効果が大きく異なってくるので、為替リスクには十分に注意しましょう。(投資した後に、円安基調であれば為替差益のメリットがある一方で、円高基調になると為替差損のリスクがある)
取扱機関 | 証券会社、銀行など ※海外の金融機関から直接購入することも可能 |
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リターン | インカムゲイン(収益分配金) キャピタルゲイン(為替差益) |
リスク | 為替リスク(外国為替の変動、円高) 価格変動リスク(基準価格) |
関連マーケット | 外国為替市場、投資対象の市場すべて |
運用形態 | 会社型、契約型 |
ポイント | ファンドの内容や運用実績等を確認 手数料や情報提供等を確認 リスクとリターンをしっかりと把握 中長期投資が基本 |