保険と保健の違い

普段の生活の中で、「保険」や「保健」という言葉をよく見聞きします。この二つは、どちらも「ほけん」と読む同音異義語ですが、それぞれの意味は大きく異なっています。また、多くの方は、生命保険や社会保険、保健所、福祉保健課などで、何となく意味を理解されているかと思いますが、一方で正確な意味はよく知らないという方も多いのではないでしょうか?

ここでは、身近な用語である「保険と保健の違い」について、簡単にまとめてみました。

保険について

保険は、死亡や傷害、火災、盗難、事故などの偶発的な事柄(保険事故)によって生じる経済的不安(損失)に備えて、多数の者が保険料を拠出し、それを原資として保険事故に遭遇した者に所定の金額を給付する制度をいいます。これは、将来起こる可能性のあるリスクに対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の保険事故に対して備える「相互扶助の精神」から生まれた助け合いの制度となっています。

保健について

保健は、健康を守り保つことをいいます。これは、行政の対象分野でもあり、現在、保健を行う組織としては、地域保健法によって定められており、保健所や市町村保健センターなどが該当します。また、健康の探求とその維持増進を目的とする諸科学を統合した学問として「保険学」があり、予防医学が主な研究対象となるため、医学や薬学とも深い関係を持っています。

保険と保健の違いについて

保険と保健の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。

●保険が万一の事態に備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度なのに対して、保健は健康を守り保つことをいう。

●保険も保健も行政の対象分野であり、どちらも管轄は厚生労働省である。

●行政が対象とする保険には、健康保険や介護保険、公的年金保険、労災保険、雇用保険などの「社会保険」があり、一方で行政が対象とする保健には、学校保健や広域保健、職域保健、対人保健、対物保健などの「地域保健」がある。