債券市場の仕組みは?

世界のマーケットの中で、債券市場は、株式市場以上に、グローバルかつ巨大な市場です。証券の特性上、債券(既発債)は、株式(上場株)と比べて、発行銘柄数が非常に多いため、流通市場の取引量は、取引所取引ではなく、店頭取引(相対取引)が大半を占めます。

ここでは、債券市場の仕組みについて、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

債券市場の分類について

世界の債券市場では、各国の政府や地方公共団体、国際機関、民間企業などが多様な債券を日々発行し、また金融機関や運用会社、機関投資家などが国際分散投資を日々行っています。

一般に債券市場(マーケット)は、日本においては、以下のような分類(区分)で認識されることが多いです。

発行市場と流通市場

発行市場
「プライマリーマーケット」とも呼ばれ、新たに発行される債券(新発債)を投資家が購入する市場。
流通市場
「セカンダリーマーケット」とも呼ばれ、既に発行されている債券(既発債)を取引(売買)する市場。

現物市場とデリバティブ市場

現物市場
国債や地方債、社債など、多様な債券現物が取引される市場。
デリバティブ市場
債券先物や債券先物オプションなどが取引される市場。

取引所市場と店頭市場

|取引所市場|
取引所を通して取引される市場(国債や転換社債など一部)。
|店頭市場|
金融機関と顧客との相対で取引される市場(大半の債券が対象)。

国内市場と海外市場

|国内市場|
日本で発行される債券の取引が中心(日本でも米国債などの取引は可能)。
|海外市場|
当該国で発行される債券の取引が中心(海外でも日本国債の取引は可能)。

債券価格のメカニズムについて

既発債は、債券の流通市場で市場実勢に基づいて取引(売買)され、また債券価格(取引価格)は、発行体や残存年限、金利、需給バランス、ファンダメンタルズなどの要因によって日々変化します。

債券価格(取引価格)

・債券の時価で、市場を通して価格形成される
・利回りと表裏一体の関係にある

理論価格

・債券から生じる将来のキャッシュフローの現在価値を元に計算
・割安や割高の判断など、投資する際の一つの基準となる

債券のデリバティブについて

債券(円債)のデリバティブには、以下のようなものがあり、現物市場と裁定が働くことになります。

債券先物、債券先物オプション

・日本国債先物(5年、10年、20年)
・将来の期日の先物取引(1年先ぐらいまで)
・決済日までに差金決済または決済日に現渡し
・債券価格の将来的な見通しにより価格形成
・取引形態はヘッジ、スペキュレーション、アビトラージ、スプレッドなど

円金利スワップ、円金利スワップション

・1~40年のスワップなど(取引の中心は10年以下)
・将来の一定期間にわたってキャッシュフローを交換する取引
・金融機関などが金利を交換、元本の交換はない(固定金利と変動金利など)
・イールドカーブ(金利曲線)を形成
・スワップ金利=国債金利+リスクプレミアム
・取引形態はヘッジ、スペキュレーション、アビトラージなど