FXで外貨投資をする
昨今、資産運用(外貨投資)において、外国為替証拠金取引(FX)を利用する人が増えています。
インターバンク市場のディーラーのように、外貨の売買をリアルタイムに行えるというもので、インターネットやモバイルでの株取引と同様、気軽に外国為替取引ができ、しかも24時間いつでも取引ができます。
また、売りと買いの両方のポジションを取ることができるため、外国為替市場の変動により、円高になろうと円安になろうと常に収益機会があります。
ここでは、外貨投資の一つであるFXについて、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
FXの仕組みについて
外国為替証拠金取引(FX)は、簡単に言えば、証拠金(現金担保)を業者に差し入れ、その1~25倍もの外貨取引を行うことができるものです。
外貨投資の定番である外貨預金や外貨MMFは「買って売る」の取引しかできませんが、FXは「買って売る、売って買う」の両方の取引ができ、しかもリアルタイムの為替レートで、低い為替手数料で取引ができます。
一般にFXは、先物・オプション取引や信用取引と同様、証拠金方式のため、レバレッジ効果があり、利益も損失も大きい「ハイリスク・ハイリターン型の取引」となっています。
取引内容 | 外国為替の売買 |
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分類 | 店頭取引、取引所取引 |
特色 | 証拠金の1~25倍等の取引が可能・・・会社による |
取扱通貨 | ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、南アフリカランド/円、トルコリラ/円、香港ドル/円、シンガポールドル/円、ユーロ/ドル、豪ドル/ドル、ポンド/ドル、ユーロ/ポンド、ドル/スイス 他 |
リターン | インカムゲイン・・・スワップポイント キャピタルゲイン・・・為替売買益 |
リスク | 価格変動リスク、信用リスク、レバレッジリスク |
税金 | 雑所得(申告分離課税) |
取扱機関 | 外国為替取引専門会社、証券会社、銀行、商品取引会社 他 |
FXの活用視点について
よく外国為替証拠金取引(FX)は「危険なのでやめた方がいい!」という人がいますが、それは使い方によるかと思います。
例えば、レバレッジ25倍のFXで100万円の証拠金がある時、レバレッジ25倍の取引(2500万円分)をすれば、非常にハイリスク・ハイリターンなのは確かです。その一方で、レバレッジ2倍程度(200万円)の取引をするのであれば、リスクとリターンは2倍程度に抑えられるので、それ程リスクは大きくありません。
また、1000通貨単位(10万円程度)で取引できる会社であれば、数度に分けて取引すれば、ドルコスト平均効果や時間分散により、さらにリスクを小さくすることができます。
個人的には、外貨預金で100万円を1回で取引するより、FXで100万円の証拠金を元手に、最大200万円程度(レバレッジ2倍)を限度として、10万円単位で20回の取引をする方がリスクも小さく、収益性も高いと思います。
FXの注意点について
外国為替証拠金取引(FX)の取引を考える場合、「為替相場」と「レバレッジ」の二つに注意する必要があります。
|為替相場に注意!
FXでは、外貨預金や外貨MMFと同様、為替相場に注意しなければなりません。
基本的な仕組みとして、外貨を安い値段で買い、それを高い値段で売れば利益になり、また逆に高い値段で売り、それが安くなったときに買い戻せば利益になります。
このように、相場の上昇局面(円安)だけでなく、相場の下落局面(円高)でも収益を上げることができるので、いつでも収益機会があります。また、外国為替市場はグローバルなので、24時間いつでも取引ができます。
|レバレッジに注意!
FXは、為替相場と共に、レバレッジにも注意する必要があります。レバレッジとは「てこの原理」と説明され、小額の証拠金で大きな取引が可能なため、投資資金に対する損益率は大きくなります。
例えば、1ドル=110円で、1万ドルの外貨を買う場合、外貨預金や外貨MMFですと、110万円程度の資金が必要ですが、証拠金取引(レバレッジが10倍)ですと、10万円程度の証拠金で取引ができます。
◎1万ドルの取引であれば、1ドルが1円変動するだけで、1万円の損益が発生する。
◎10万円程度の証拠金で、スワップポイントも1万ドルに対して発生し、投資効率が非常に高い。
FXの収益の事例について
100万円の証拠金で、豪ドル/円を1豪ドル=95.00円で1万豪ドル買い、10日後に96.00円で1万豪ドル売りの取引をした場合、収益(純利益)の計算をしてみると・・・。
純利益=為替の差損益+スワップポイントの受払い額-手数料
・(96.00円〔売値〕-95.00円〔買値〕)×1万豪ドル=10,000円(為替差益)
・10日分のスワップポイント※=60×10=600円
↓
・10,600円(為替差益+スワップ)-0円(往復手数料※)=10,600円(純利益)
※スワップポイントは毎日変動、上記では1万通貨あたり60円/日と仮定
※手数料は会社によって異なる、上記は手数料無料の場合