円高と円安の違いは?

外国為替取引は、ドル/円やユーロ/円、ユーロ/ドルなどのように、2つの通貨を交換する取引をいいます。これは、取引の仕組み上、一方の通貨が高く(安く)なれば、もう片方の通貨が低く(高く)なるという関係が常に成り立ちます。

ここでは、日本から見た通貨の高安の概念である「円高」と「円安」について、その意味や違いなどを簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

円高の意味について

円高は、為替レートにおいて、日本円が外国通貨に対して強くなることをいい、外国為替市場において、日本円の価値が相対的に高くなることを意味します。

例えば、米ドル(ドル/円)に対して「円高」と言った場合、日本円から見れば「円高」となりますが、米ドルから見れば「ドル安」となります。

・ドルに対して円の価値が上がれば「円高」
・1ドル買うのに、より少ない円で足りる
・円の価値が上がる ⇔ ドルの価値が下がる

<事例>1ドルが120円から110円になれば「円高」
<影響>輸入企業はメリット、海外旅行で両替が有利

円安の意味について

円安は、為替レートにおいて、日本円が外国通貨に対して弱くなることをいい、外国為替市場において、日本円の価値が相対的に安くなることを意味します。

例えば、米ドル(ドル/円)に対して「円安」と言った場合、日本円から見れば「円安」となりますが、米ドルから見れば「ドル高」となります。

・ドルに対して円の価値が下がれば「円安」
・1ドル買うのに、より多くの円が必要となる
・円の価値が下がる ⇔ ドルの価値が上がる

<事例>1ドルが120円から130円になれば「円安」
<影響>輸出企業はメリット、海外旅行で両替が不利

円高と円安のチェックポイントについて

「円高」と「円安」は、外国為替市場において、日本円が他の通貨(外国通貨)に対して強い(高い)か、弱い(安い)かを表し、この高いか・安いかという概念は、外国通貨に対する日本円の相対的な価値を意味します。

一般に為替相場において、円高と円安を考える際には、日本円外国通貨のどちらに要因があるかをチェックすることが必要です。特にドル/円の動向については、全てのクロス円(米ドル以外の外国通貨と日本円の組み合わせの通貨ペア)に絡むので一番重要となります。

円高と円安の違いについて

最後に「円高」と「円安」の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。

◎為替レートにおいて、円高は日本円が外国通貨に対して強くなることをいうのに対して、円安は日本円が外国通貨に対して弱くなることをいう。

◎外国為替市場において、円高は日本円の価値が相対的に高くなることをいうのに対して、円安は日本円の価値が相対的に安くなることをいう。

◎輸出企業において、円高はデメリットなのに対して、円安はメリットである。

◎輸入企業において、円高はメリットなのに対して、円安はデメリットである。

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