ボリンジャーバンドとは何か?

ボリンジャーバンド(Bollinger bands)は、トレンド系のテクニカル指標の一つで、移動平均を表す線と、その上下に値動きの幅を示す線を加えたものをいいます。

ボリンジャーバンドの例

ここでは、ボリンジャーバンドの概要について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

ボリジャーバンドの構成

ボリジャーバンドは、1980年代前半に米国の投資研究家であるジョン・ボリンジャー氏によって考案されたもので、「価格(レート)は移動平均線から一定範囲に収まる」という、統計学の標準偏差の考え方を利用した分析手法となっています。

具体的には、一定期間の移動平均線を描き、その上下にそれぞれ2本の標準偏差のラインを加えたもので構成され、また上2本(+1σ、+2σ)と下2本(-1σ、-2σ)の線に挟まれた部分を「バンド」と言い、通常、価格(レート)はバンド内で上下する(収まる)と考えられています。

※昨今では、上下3本(1σ、2σ、3σ)とするチャートも多い。

ボリンジャーバンドの主な形状

ボリンジャーバンドの主な形状には、スクイーズ、エクスパンション、バンドウォーク、ボージの4つがあります。

スクイーズ:バンド幅が収縮した状態
エクスパンション:幅が拡大していく状態
バンドウォーク:幅が拡大し、トレンドが継続している状態
ボージ:バンド幅が一番拡大した状態

ボリンジャーバンドの主な形状

一般にボリンジャーバンドは、値動きに応じてバンド幅が変化する動的な指標で、値動きに周期性はないものの、ボラティリティに周期性を見いだすことができ、またスクイーズとエクスパンションを繰り返すという基本的な性質があります。

なお、ボリンジャーバンドの幅を見るには「BandWidth」が便利で、一本線で表示されます。

ボリンジャーバンドの活用と視点

ボリンジャーバンドは、統計学の標準偏差より、価格(レート)は一定の範囲内に存在すると推定されるため、価格の動くおおよその範囲を予測する際に活用します。

一般にボリンジャーバンドから逸脱する価格(レート)は、「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」を示します。また、バンド幅が狭くなった後に、新たなトレンドが形成されることもあるので、バンド幅にも注意することが必要です。

ボリンジャーバンドと価格の存在確率

ボリンジャーバンドにおいて、移動平均線と上下2本(または上下3本)の標準偏差をチャート上に描画し、通常、正規分布の状態であれば、価格(値)の存在確率は以下のとおりです。

・「-1σ~+1σ」の間に値が存在する確率は68.3%
・「-2σ~+2σ」の間に値が存在する確率は95.4%
・「-3σ~+3σ」の間に値が存在する確率は99.7%

ボリンジャーバンドのシグナル(売買サイン)

ボリンジャーバンドにおいて、最も基本的なシグナル(売買サイン)は以下のとおりです。

・価格(レート)が移動平均線-2σを下抜けしたら買い時
・価格(レート)が移動平均線+2σを上抜けしたら売り時

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