クレジットカードとは何か?

クレジットカード(Credit card)は、カード会社がカード会員に発行する、信用販売に用いられるカードをいいます。これは、現金に代わる決済手段の一つで、「後払いで商品・サービスの購入ができるカード(システム)」と定義できます。

ここでは、クレジットカードの基本事項について、簡単にまとめてみました。

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クレジットカードの概要

クレジットカードとは、現金を使わずにカードを提示するだけで、商品・サービスを購入できるものをいいます。これは、カード会員が、加盟店から提供された商品・サービスの対価を、取引後の一定の期日に支払う、代金延払いの決済手段となっています。

一般にクレジットカードは、日常生活の中で、現金の持ちあわせがなくても、また現金を持ち歩かなくても、商品を買ったり、サービスを受けたりすることができます。そのため、持っていれば何かと便利であり、特に海外では、安全・安心と共に信用も得られます。

◎代金が前払いではないので「プリペイドカード」とは異なるほか、即時決済ではないので「デビットカード」とも異なる。

◎昨今では、クレジットカードは、インターネット決済でも広く使われており、この場合は、カードを提示する代わりに、決済画面で名前やカード番号、有効期限などを入力する。

クレジットカードの始まり

クレジットカードの始まり(起源)は、米国で1920年代に石油会社が発行したオイルカード(ガソリン購入用カード)だと言われています。

そして、時代の変遷の中で、T&Eカード(トラベル&エンターティメントカード)の隆盛を経て、昨今では、多目的な汎用カード(様々な店で様々な商品が購入できるカード)が主流となっています。ちなみに、汎用カードは、1950年の「ダイナースクラブカード(Diners Club)」が最初でした。

わが国では、1960年に日本ダイナースクラブが、また1961年にジャパン・クレジット・ビューロー(現・JCB)が設立されましたが、本格的に普及し始めたのは、1968年以降、都市銀行が本格的に取り組み始めてからです。その目的として、クレジットカードは、取引先層の拡大や流動性預金の獲得になるため、各行とも力を入れました。

クレジットカードの仕組み

クレジットカードは、カード会社がカード会員に対して、「クレジット(信用)」を付与することで成り立っており、以下のような仕組みになっています。

(1)申込者をカード会員にする

クレジットカードは「会員組織」になっており、カード会社は、申込者に自社のクレジットカードを発行(貸与)し、「カード会員(顧客)」にします。

(2)小売店等をカード加盟店にする

クレジットビジネスにおける加盟店とは、クレジットカード会社または信販会社と契約している小売店等を指します。一方で、カード会員は、そのカード会社の加盟店でクレジットカードを使うことができます。

(3)カード会員がクレジットカードを使う

カード会員は加盟店にクレジットカードを提示してサインすると、後払いで買い物ができます。また、利用時に、加盟店の方では、本人であるか、またカードが有効かどうかをチェックします。

※昨今では、サインの代わりに端末で暗証を入力することがあるほか、インターネットでのクレジットカード決済も普及している。

(4)加盟店はカード会社に請求する

加盟店はカード会員の使った金額をカード会社に請求するため、利用伝票をカード会社に送付します(通常、加盟店端末を通して、自動的に行われる)。

(5)カード会社が加盟店の請求に対して立替払いをする

カード会社は、小売店や飲食店、ホテル、旅館、レンタカー会社などの加盟店に対し、一定の加盟店手数料を差し引いて、買い物金額を立替払いします。

(6)カード会社はカード会員から買い物代金を徴収する

利用明細・請求書は、カード会社がカード会員に月1回送付します。通常、米国などでは、これに基づいてカード会員が支払いのための小切手を返送しますが、日本では、請求金額が預金口座から自動引き落としになります。

クレジットカードの加盟店手数料

クレジットカードの加盟店手数料とは、カードの加盟店(小売店等)で、カード会員(消費者)がカードによる買い物をした場合、その加盟店がカード会社に支払う手数料をいいます。

一般にカード会社が加盟店に「立替払い」をする際には、加盟店手数料を差し引いた金額を支払うことになります。

クレジットカードの利用限度額

クレジットカードには、月間利用限度額、1回の利用限度額などが事前に決められています。

また、これらのクレジットライン(与信限度額)とは別に、カード会員が一定金額以上の買い物をする場合は、カード呈示を受けた加盟店は、カード会社に対し、その会員に対して、クレジット販売をしてよいかどうかの承認を求めることが義務づけられています。

この場合のオーソリゼーション(承認要求)を必要とする一定基準の金額を「オーソリ限度額」または「フロアリミット」と呼んでおり、通常、加盟店端末機を設置している場合は、機械で自動的にチェックされます。

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