東京銀行間取引金利(TIBOR)
読み方: | とうきょうぎんこうかんとりひききんり(たいぼー) |
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英語: | Tokyo InterBank Offered Rate(TIBOR) |
分類: | 金利 |
東京銀行間取引金利(TIBOR)は、正式には「全銀協TIBOR」と呼ばれ、東京市場の銀行間取引金利をいいます。
日本の短期金融市場の整備・活性化に資するために算出・公表されるレートで、本邦無担保コール市場の実勢を反映した「日本円TIBOR(365日ベース、1995年11月開始)」と、本邦オフショア市場の実勢を反映した「ユーロ円TIBOR(360日ベース、1998年3月開始)」の二つがあります。
ここでは、代表的な短期金利の一つである「TIBOR」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
TIBORの概要
TIBORは、当初、一般社団法人全国銀行協会が算出・公表を行っていましたが、その後、2014年4月1日に一般社団法人全銀協TIBOR運営機関を設立したことに伴い、同日公表分から、全銀協TIBOR運営機関が算出・公表を行っています。
TIBORの算出
TIBORの算出にあたっては、各リファレンス・バンク(レート呈示銀行)が、毎営業日の午前11時時点における1週間物、1か月物、2か月物、3か月物、6か月物、12か月物の6種類について、市場実勢レートを全銀協TIBOR運営機関に呈示します。
そして、各期間の呈示レートについて、それぞれ上位2行と下位2行の値を除外して、それら以外の呈示レートを単純平均し、「TIBORレート」として、本機関が認めた各情報提供会社を通じて公表しています。
TIBORのリファレンス・バンク
全銀協TIBOR運営機関は、リファレンス・バンクの指定ならびにその数について、原則、毎年度末に定例見直しを行い、その結果を公表しています。
その際のリファレンス・バンクの選定については、市場取引量、円資産残高、レピュテーション、およびレート呈示実績の4項目をもとに行っています(TIBORの継続性に配慮すると共に、リファレンス・バンクの参画業態の多様性も考慮)。
TIBORの算出方法の変更
2011~2013年に相次ぎ発覚した大手金融機関によるLIBORなどの不正操作事件により、各国で銀行間取引金利の改革機運が高まり、日本においても、証券監督者国際機構(IOSCO)に算出方法の不備が指摘され、2017年7月24日から不備を改善した新算出方法に移行しました。
改善前のTIBOR
コール市場の取引は翌日物に偏っており、1週間物~12カ月物を算出するTIBORには、市場変動が十分に反映されていなかった。(コール取引の薄さを理由に各金融機関内で専門家がレート水準を判断することが多かった)
改善後のTIBOR
コール市場の実取引がない場合でも、気配値の動きや譲渡性預金の取引など複数のデータを使える仕組みを導入した。(コール市場の他にも譲渡性預金の金利など参照する指標を増やし、市場の実態を反映しやすくした)
TIBORの利用にあたって
現在、TIBORは、以下のように情報提供が行われています。
◎公表主体の変更の前後で、全銀協TIBORの実質的同一性は保たれている。
◎現在、全銀協TIBORの情報提供会社は、リフィニティブ・ジャパン、QUICK、時事通信社、ブルームバーグ・ファイナンス・エル・ピー、野村総合研究所の5社となっている。
◎毎銀行営業日に公表される全銀協TIBORレートは、情報提供会社では、原則、同日の午後1時(東京時間)に公表される。また、全銀協TIBOR運営機関のホームページでは、原則、同日の午後4時30分以降(東京時間)に参考情報として「今月のレート」に追加され、さらに過去の全ての履歴も見ることができる。