税金の申告と支払いは?

個人の税金において、身近なものとして、所得税住民税相続税贈与税の4つがあります。ここでは、この4つの税金の申告と支払いについて見てみましょう。

所得税の申告と支払いについて

個人の所得税は、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得とその税額を納税者自身が計算し、翌年の2月16日から3月15日までの期間に住所地を所轄する税務署に申告し、納付することになっています(この申告のことを「確定申告」と言う)。また、納付は原則として申告期限までに行いますが、毎年確定申告している人で前年の税額が一定額以上の人に対しては、前年の税額を基準として3分の1ずつを7月と11月に前払いする「予定納税」という仕組みもあります。

一般に会社員や公務員などの給与所得者の方については、勤務先で「年末調整」という形で所得税の精算を済ませてしまうので、大抵の場合、確定申告は必要ありません。ただし、場合によっては、申告が必要なこともありますので注意しましょう。具体的には、転職などで年末調整を受けていない人、医療費控除雑損控除、住宅取得控除などが適用できる人は、確定申告をすれば、税金が戻ってくるので、忘れずに行うようにしましょう。

なお、確定申告が必要な人を二つに分けると、その対象者は以下のようになります。

|一般の人の場合

個人事業主やアパート経営者などで事業収入や家賃収入等のある人のほか、不動産を売った人など、原則として所得の合計額が、各所得控除の合計額を上回る人。

|会社員や公務員などの給与所得者の場合

・給与の収入金額が2,000万円を超える人
・給与を1カ所から受けていて、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える人
・給与を2カ所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える人
・同族会社の役員やその親族などで、その同族会社から給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払を受けた人
・給与について、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた人
・在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払を受ける際に所得税を源泉徴収されないこととなっている人

住民税の申告と支払いについて

個人の住民税は、1月1日現在の住所地の各地方自治体が税額を通知する「賦課課税方式」です。原則として、個人の場合も所得を申告することになっていますが、給与所得者の場合、勤務先の会社などが毎年1月に「給与支払報告書」(源泉徴収票と同じもの)を各自治体に提出し、税額を毎月の給与から天引きして納付するので申告の必要はありません(これを「特別徴収」と言う)。

また、自営業者などの場合には、所得税の確定申告をすれば住民税の申告も完了し、納付については年4回に分けて行うことになります(これを「普通徴収」と言う)。

相続税の申告と支払いについて

相続や遺贈により遺産を取得した人で、遺産の合計額が基礎控除の金額を超えて納付すべき税額がある場合には、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内に、被相続人(故人)の死亡時点における住所地を所轄する税務署に相続税の申告・納付をしなければなりません。

通常、申告義務者は相続人ですが、相続人が複数いる場合には、連署して(共同して一つの申告書で)行います。また、納付方法は、現金による一括納付が原則ですが、これが困難な場合には、定められた期間内で分割納付することが認められており、これを「延納制度」と言います。また、延納による金銭納付が困難な場合には、さらに「物納制度」も設けられています。

贈与税の申告と支払いについて

毎年1月1日から12月31日までの間に財産を贈与され、その金額が基礎控除の110万円を超える場合、贈与を受けた者は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に、贈与を受けた者の住所地を所轄する税務署に申告・納付をしなければなりません。なお、贈与税にも「延納制度」がありますが、「物納制度」はありません。