為替スワップとは何か?

外国為替取引には、スポット(直物)とフォワード(先物)の売買の他に、「為替スワップ(Foreign exchange swap)」というものもあります。為替スワップとは、直物の売買に逆の売買条件の先物を組み合わせた取引、または異なった期日の先物同士の売買を同時に組み合わせた取引となっています。

ここでは、外国為替の基本である「為替スワップ」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

為替スワップの概要について

為替スワップは、「スワップ取引」とも呼ばれ、外国為替取引において、スポット(直物)とフォワード(先物)の売買を同時に交差的に組み合わせて行う取引をいいます。これには、直物と先物の2つの売買を同時に組み合わせた取引の他に、異なった期日の先物同士の売買を同時に組み合わせた取引もあります。

スポット(直物)|
通貨を売買することを契約した日(約定日)から2営業日後に受け渡しが行われる外国為替取引。

フォワード(先物)|
通貨を売買することを契約した日(約定日)から2営業日以降(スポットを超える日)に受け渡しが行われる外国為替取引。

為替スワップの活用について

現在、為替スワップは、全ての外国為替取引の中で一番多く、取引高でスポット(直物)やフォワード(先物)を上回り、全体の半数以上を占めています。

また、銀行の市場部門には、為替ディーラー以外に、スワップディーラーもいて、カバー取引や収益獲得を目的としたスワップディーリング(直物と先物を組み合わせた売買)を行っています。

為替スワップの形態

外国為替取引において、為替スワップの形態として、以下があります。

・直物売り+先物買い
・直物買い+先物売り
・○カ月先物売り+△カ月先物買い
・○カ月先物買い+△カ月先物売り

為替スワップの利用シーン

外国為替取引において、為替スワップが行われる場面(利用シーン)として、以下があります。

・先物レートの作成
・収益獲得のための金利取引
・通貨交換による資金調達
・ポジションのカバー取引

為替スワップと通貨スワップの違いについて

通貨関連の「スワップ取引」と言った場合、外国為替のスワップ取引(為替スワップ)とデリバティブのスワップ取引(通貨スワップ)の二つがありますが、それぞれ全くの別物となっています。

一般に外国為替で行われるスワップ取引は、「通貨スワップ」と区別するために「為替スワップ」と呼ばれることが多いです。

|為替スワップ|
外国為替取引の一つで、スポット(直物)とフォワード(先物)の2つの売買を同時に組み合わせたり、また異なった期日の先物同士の売買を同時に組み合わせたりした取引。

通貨スワップ
デリバティブのスワップ取引の一つで、二当事者が異種通貨間で金銭債権債務の元利相当額にかかわる将来のキャッシュフローを交換する取引。

※デリバティブのスワップ取引:金利スワップや通貨スワップなど、等価のキャッシュフローを交換する取引の総称。

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