クレジット・デフォルト・スワップ

英語: Credit default swap
分類: クレジット・デリバティブ

クレジット・デフォルト・スワップ(Credit default swap)は、「CDS」とも呼ばれ、信用リスクそのものを売買する金融派生商品をいいます。これは、クレジット・デリバティブの一種で、社債や国債、貸付債権などの信用リスク(破綻リスク)に対して、保険の役割を果たすデリバティブ契約となっています。

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クレジット・デフォルト・スワップの仕組み

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)では、債務不履行(デフォルト)が起きた場合に損失相当額を受け取る権利を「プロテクション」と言い、買い手が売り手に「プレミアム(保証料)」を支払って「プロテクション」を手に入れることにより、買い手と売り手の間に保証関係が成立する仕組みになっています。

◎CDSの買い手は、プレミアムを支払う代わりに、契約の対象となる債権(融資・債券等)が契約期間中にデフォルトになった場合、それによって生じる損失(元本・利息等)を保証してもらえる。

◎CDSの売り手は、プレミアムを受け取る代わりに、万が一、デフォルトになった場合、買い手に対して損失分を支払う。

クレジット・デフォルト・スワップの取引と特徴

クレジット・デフォルト・スワップは、プレミアム(保証料)とプロテクションのスワップ(交換)とも言え、その保証料は参照対象(企業・国等)の信用度合い(リスク)によって上下します。また、債務保証に似た仕組みですが、債権者ではない第三者も買い手になれるなどの特徴があり、投機的な性格も併せ持っています。

通常、その買い手は、倒産や破綻などによる保有債権の信用リスクを抑制(ヘッジ)したい金融機関や機関投資家などであり、一方で売り手は、証券会社や投資銀行、保険会社、ヘッジファンドなどであり、主にプレミアム収入を目当てに取引を行っています。

クレジット・デフォルト・スワップの開発と発展

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、1990年代後半に高度な金融工学を基に開発され、金融機関のBIS規制の対応において、CDSがリスクを移転できるため、2000年頃から急速に市場が拡大しました。また、その利便性からヘッジだけでなく、投資を目的とした投資家も市場に参加するようになり、市場が厚みを増し拡大していくことになりました。

クレジット・デフォルト・スワップ市場の概要

現在、クレジット・デフォルト・スワップ市場では、個別企業等を対象とするCDSだけでなく、数十社程度の代表的なCDSの保証料を平均したCDS指数やそのデリバティブ、さらにCDSのポートフォリオを埋め込んだ証券化商品である「シンセティックCDS(合成債務担保証券)」などが作られ、多様に取引されています。

ちなみに、2008年9月のリーマンショックとその後の世界金融危機では、CDS取引の不透明さから市場が一時パニックになり、これを教訓として、契約者間の相対清算から清算機関での清算へと環境整備が進むことになりました。