個人向け社債の仕組みと種類は?

個人向け社債は、個人向けに設計・販売される社債をいいます。また、社債とは、事業会社(企業)が資金調達を目的に発行する債券のことで、発行時に償還期日や金利が予め決められ、その後、定期的に利子が支払われ、満期時に額面金額が償還されます。

ここでは、個人向け社債について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

個人向け社債の仕組みについて

個人向け社債とは、個人でも気軽に購入できるように、最低購入単位を小口化して発行される社債です。

通常、企業が機関投資家向けに発行する社債は、額面金額(購入単位)が1億円のものが主流となっているのに対して、個人向け社債は、購入単位が10万~100万円など小口で購入できるのが大きく異なります。

また、運用面においては、預貯金や国債などに比べて、利回りが高い一方で、株価が常に変動する株式に比べて、リスクが低いことが挙げられます。

個人向け社債の種類について

個人向け社債には、普通社債、銀行劣後債(銀行等にとって一部を自己資本として計算できるメリットのある債券)、外貨建て社債(国内企業が発行する外貨建て債券)、サムライ債(海外企業が日本国内で発行する円建て債券)などがあります。

この中で、銀行劣後債は、銀行等の金融機関が発行する劣後債で、発行先が仮に経営破綻した際の返済順位が通常の社債に劣後する代わりに、利率を高くしています。また、期間10年で発行する劣後債の場合、当初の5年間だけ固定金利で、残りの5年間は繰上償還条項付の変動金利になるタイプもあります。

個人向け社債の利率について

個人向け社債も、通常の社債と同様、発行企業の格付け(信用力)が低い(高い)と、債券の利回りが高く(低く)なる傾向があります。また、債券の年限(期間)が長くなれば、利率が上がる一方で、期間が長くなるほど、将来的に何か問題が起きる確率(リスク)も高くなることに注意が必要です。

ちなみに、2001年に大手スーパーのマイカルが経営破綻した際には、同社の個人向け社債を保有していた個人も損失を被りました。

個人向け社債のリスクについて

個人向け社債は、満期までの保有を前提に購入(運用)するのが基本となります。また、運用にあたっては、発行企業の信用力を見極めることが一番のカギとなると共に、その仕組みをよく理解しておくことが必要です。特に下記のリスクについては、購入前によく理解しておきましょう。

・発行企業の信用リスク(債券のデフォルト)
・中途売却時の流動性リスクと元本割れリスク
・外貨建ての場合、為替リスク

※社債は、市場金利の動向や発行企業の信用力の変化に伴って、債券価格が日々変動する。

個人向け社債の購入について

個人向け社債は、大手証券会社や大手ネット証券などで購入できますが、同じ会社の社債をいつでも同じ条件で購入できる訳ではなく、発行も不定期となっています。また、募集期間については、通常、1~2週間程度と短いため、信用力の高い大手企業の債券の場合、すぐに売り切れることもあります。