ホワイトナイト

英語: White knight
分類: 企業防衛

ホワイトナイト(White knight)は、企業防衛策の一つで、日本語で「白馬の騎士」とも呼ばれ、敵対的買収を仕掛けられた対象会社を、買収者に対抗して、友好的に買収または合併する会社のことをいいます。

日本において、過去の代表的な事例として、2006年に投資ファンドのスティールが明星食品に敵対的TOBを実施した際に、即席めん業界トップの日清食品が友好的TOBを実施し、それが成功して明星食品は日清食品の完全子会社となりました。

ちなみに、「ホワイトナイト」という呼称は、白馬に乗った騎士が企業を助けるといったイメージから来ています。

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ホワイトナイトの仕組み

敵対的TOBの際に、ホワイトナイトとして、買収者に対抗して友好的な対応ができる会社は、通常、対象会社より規模が大きく、資金力のある会社です。また、実際の防衛手段としては、買収者よりも高い価格でTOBをかける(カウンターTOB)、もしくは対象会社の第三者割当増資を引受けることなどが考えられます。

一般にホワイトナイトは、「ポイズンピル(毒薬条項)」のように、予め導入しておく必要がなく、買収を仕掛けられた後でも対応できるのが大きな特徴となっています。

ホワイトナイトの目的とリスク

ホワイトナイトは、敵対的買収を仕掛けられた会社の経営陣が、別の友好的な第三者に買収などを働き掛ける企業防衛策であり、敵対的買収の際に自ら新たな買収者を選択することで、敵対的買収者から身を守ることを目的としています。

一方で、この手段を取るには、自社を売却するという相当の覚悟が必要であり、また身売りの意思表示を公にすることで、競合する新たな買収者を誘引する可能性(リスク)もあります。

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