のれん代

読み方: のれんだい
分類: 企業会計

のれん代は、企業の資産の中の「のれん(会社法施行前に営業権と呼ばれていた項目)」のことをいいます。これは、企業の合併や買収、営業の譲り受けの時に限って、貸借対照表(B/S)に無形固定資産の一つとして計上されるもので、「企業を買収する際の買収価格」と「時価で評価した相手企業の純資産額」との差額となっています。

目次:コンテンツ構成

のれん代の資産計上

のれん代は、企業のブランド力や技術力、顧客リスト、顧客との関係、人材など、決算書には計上されない企業の力量を示すものですが、元々は、貸借対照表では評価できていなかったものであり、買収した際のシナジー効果などの価値を表します。

企業会計において、企業の持つブランドやノウハウ、ソフトウェア、特許権など目に見えないけれども価値があるものを「無形固定資産」と言い、のれん代はその内の一つとなっており、貸借対照表(B/S)において、「のれん」という項目で計上されます。

◎貸借対照表 > 資産 > 固定資産 > 無形固定資産 > のれん

のれん代の会計処理(合併時)

のれん代の合併の際の会計処理には、合併される側の企業の資産・負債を、それらを取得した時の帳簿価額で評価する「持分プーリング法」と、時価で評価する「パーチェス法」の2つがあります。

このうち、持分プーリング法では、「のれん代」が計上されないのに対して、パーチェス法では、現在の株式市場での価格と簿価との差額を「のれん代」として計上します。

のれん代の会計基準

のれん代は、日本の会計基準では、時間と共に目減りすると考え、「定額償却(定期償却)」するのに対して、国際会計基準では、定期償却せず、価値が大幅に低下した場合に「減損処理」することになっています。

iFinancial TV