棚卸資産

読み方: たなおろししさん
分類: 財務諸表/貸借対照表

棚卸資産は、貸借対照表の流動資産に表示される、会社の本来の生産や販売、管理活動に必要な資産で、会社が販売する目的で一時的に保有している、商品や製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵品などの総称をいいます。

ここでは、棚卸資産の概要について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

棚卸について

棚卸(たなおろし)とは、ある時点での物品の有高を調査・確認することをいいます。

決算時や在庫整理時などにおいて、その時点で在庫となっている一切の商品や製品、原材料などの種類や数量などを確かめることをいい、「実地棚卸」と「帳簿棚卸」の二つがあります。また、そのような作業の対象となる資産を、会計学では「棚卸資産」と言います。

一般に帳簿棚卸によって帳簿上に示される残高は必ずしも実際の有高とは合致しないため、実地棚卸を併用して帳簿残高が実際の有高に一致するよう帳簿残高を調整する必要があります(実地棚卸では、品質等も確認)。

棚卸資産の範囲と表示について

棚卸資産の範囲は、会計上、以下のようになっており、具体的には、商品や製品、半製品仕掛品、原材料、貯蔵品などがあります。

・通常の営業過程において販売するために保有する財貨または用益
・販売を目的として現在製造中の財貨または用益
・販売目的の財貨または用益を生産するために短期間に消費されるべき財貨
・販売活動または一般管理活動において短期間に消費されるべき財貨

また、棚卸資産は、貸借対照表(B/S)においては、借方の資産の部流動資産の中に表示され、主なポイントとして、数量や価格などが棚卸を行うことで確定されること、また取得価額が購入代価と付随費用(直接・間接)の合計額で計算されることなどが挙げられます。

※不動産会社が販売目的で所有する土地・建物や、証券会社等が販売目的で所有する有価証券なども含まれる。

棚卸資産の評価方法について

棚卸資産の評価方法は、かつては、原価法と低価法の二つがありましたが、2009年3月期以降は、企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」により、強制的に「低価法」によって棚卸資産を評価することになりました。

低価法とは、資産の取得原価と時価とを比較して、いずれか低い方の価額を期末資産の評価額とする資産の評価方法をいいます。

棚卸資産の認識について

棚卸資産は、日常業務では「在庫」とも呼ばれ、商品や製品などで販売されて、初めて会社の収益となるため、会社のキャッシュフローに大きな影響を与えます。

通常、社内において、在庫が増加するとキャッシュフロー面でマイナスの効果となり、逆に減少するとキャッシュフロー面でプラスの効果となります。

なお、棚卸資産を対象とした財務指標には、以下のようなものがあります。

棚卸資産回転率=売上高÷棚卸資産
棚卸資産回転日数=棚卸資産÷(売上高/365)