住宅ローン

住宅ローンは、「本人とその家族」または「本人の家族」が居住するための住宅(戸建て・マンション)の購入、新築、増築、改築、および他の金融機関からの住宅ローンの借り換えなどの資金の融資が受けられる、個人向けのローンをいいます。

多くの家庭において、ライフプラン上で家計が持つ最も大きな負債項目となることから、住宅ローンの活用に際しては、長期的な視点で無理のない返済計画を立てることがポイントになります。

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住宅ローンの種類

住宅ローンは、大きく分けて「公的ローン」と「民間ローン」の2つがあり、その他に民間金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱う「フラット35」などがあります。

前者の公的ローンについては、財形住宅融資と自治体融資(全国的に廃止傾向)があり、また後者の民間ローン(民間住宅融資)については、銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫、JAバンク、モーゲージバンク、保険会社などで様々な商品が取り扱われています。

一般に民間の住宅ローンは、公的ローンやフラット35などに比べて、借入要件や借入内容において、柔軟性や自由度が高くなっています。

住宅ローンの金利タイプ

住宅ローンの金利タイプには、完済まで適用金利が固定される「固定金利型(全期間固定金利型)」と、適用金利が年2回など変動する「変動金利型」があります。

また、これ以外にも、2年・3年・5年・7年・10年など一定期間の適用金利が固定される「固定金利選択型(固定金利特約型)」、変動金利の中で適用金利の上限を設けた「上限金利設定型」、預金残高が増えると金利が下がる「預金連動型」などもあります。

・固定金利型:全期間の適用金利が固定
・変動金利型:適用金利が定期的に変動
・固定金利選択型:一定期間の適用金利が固定
・上限金利設定型:変動金利の中で上限金利を設定
・預金連動型:預金額と同額の借入金額には金利がかからず

住宅ローンの元利均等返済と元金均等返済

住宅ローンの返済方式には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2つがあります。通常、借入に際しては、「元利均等返済」を選択することが多いですが、将来の返済負担を減らすために「元金均等返済」を選択することもあります。

|元利均等返済方式

毎回の返済額(元金+利息)は、返済期間中、最初から最後まで一定額となる仕組みになっている。本方式は、返済計画が立てやすいというメリットがある一方で、元金均等返済方式と比べて、元金部分の返済ペースが遅く、総返済額が増えるというデメリットがある。

※変動金利型の場合、返済額は5年毎に変動するが、増加する場合は増加幅を25%以内に抑えるというルールがある。

|元金均等返済方式

毎回の返済額(元金+利息)は、元金を毎回同額ずつ返済し、残元金に対して利息分が計算される仕組みになっている(当初の利息負担が大きい)。本方式は、元利均等返済方式と比べて、元金部分の返済ペースが早く、総返済額を抑えることができるというメリットがある一方で、当初の返済負担が大きいというデメリットがある。

住宅ローンの基本事項

民間の住宅ローンは、「新規借入」と「借り換え」の両方に利用できます。

取扱機関 銀行、信金、信組、労金、JAバンク、モーゲージバンク、保険会社 他
対象リスク 長期にわたる返済・・・返済計画が重要
対象者 マイホーム資金のニーズのある個人
資金使途 住宅購入資金、リフォーム資金、借り換え 他
融資金額 金融機関により異なる(最大で5000万円から1億円など)
金利 全期間固定、変動金利、固定金利選択、上限付変動金利 他
返済期間 最長35年など
返済方法 元利均等返済、元金均等返済・・・ボーナス併用払い可能
返済要件 返済比率は年収の30~40%など
担保 抵当権設定
保証人 保証会社活用、連帯保証人など(不要の金融機関もあり)
備考 適用金利や優遇内容を確認
団体信用生命保険の加入を確認
保証料や繰上返済手数料を確認

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