GAFA

読み方: がーふぁ
分類: 銘柄(IT企業群)

GAFA(ガーファ)は、米国の巨大IT企業である、Google(Alphabet)、Apple、Facebook(Meta)、Amazon.comの4社の頭文字をつないだ造語(呼称)をいいます。

IT業界や社会において、2010年代から巨大で支配的・独占的な企業群を指す際に使われている呼称で、また世界中の多くのユーザー(個人・法人)が4社のプラットフォームを日常的に利用しています。

ここでは、ネット時代に大きな影響力を持つ「GAFA(ガーファ)」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

GAFAの呼称について

GAFA(ガーファ)は、2012年頃に欧米の出版業界が競合先(脅威)と認識して付けた呼称である「GAFMA(ガフマ)」が元になっています。GAFMAは、GAFAの4社に「Microsoft(マイクロソフト)」を加えたものでしたが、その後、プラットフォーマーとしての影響力等から同社が外れて、GAFAになったそうです。

一般にGAFAという呼称は、日本独自のものであり、2018年に出版された「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界(スコット・ギャロウェイ著)」で、原題にない「GAFA」が付けられていたことで定着したと言われています。ちなみに、欧米では、GAFAは「Big Four」と呼ばれています。

GAFAの構成企業について

GAFAは、米国を代表するIT企業群で、各社は独自のビジネスをグローバルに展開しており、その概要を以下のようになっています。

Google(グーグル)

1998年にスタンフォード大学に在籍していたラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって、米国のカリフォルニア州で創業。2004年にNASDAQに上場し、2015年より持株会社のAlphabet(アルファベット)の傘下(2015年以降、Alphabetが上場企業)。

現在、検索エンジン「Google」、オンライン広告「Google 広告」、オンラインストレージ「Google ドライブ」、無料メール「Gmail」、オペレーティングシステム「Android」、スマートフォン「Google Pixel」、スマートディスプレイ「Google Nest」などを開発・提供。

Apple(アップル)

1975年にスティーブ・ジョブズやスティーブ・ウォズニアックらによって、米国のカリフォルニア州で創業。1980年にNASDAQに上場し、コンピュータやソフトウェアで一斉風靡したものの、ジョブズ氏が追放された後、長期にわたって低迷。1997年にジョブズ氏が復帰し、2000年代にiPodやiPhoneなどの連続大ヒットにより、IT企業として再興・急成長。

現在、「Mac」「iPhone」「iPad」「iPod」などのハードウェアや「macOS」「iOS」などのOS・アプリケーションの開発・提供のほか、ダウンロードサービス「App Store」や音楽配信サービス「Apple Music」、動画配信サービス「Apple TV+」なども提供。

Facebook(フェイスブック)

2004年にハーバード大学に在籍していたマーク・ザッカーバーグらによって、米国のマサチューセッツ州で創業(現本社は、米国のカリフォルニア州)。学生向けの交流サイト「Thefacebook」からスタートし、2009年に先行していた「MySpace」を追い抜き、世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)となり、2012年にNASDAQに上場。2021年に「Meta」に社名変更。

現在、世界最大のSNS「Facebook(フェイスブック)」やメッセージアプリ「Messenger(メッセンジャー)」、写真共有SNS「Instagram(インスタグラム)」などを提供。

Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)

1994年にプリンストン大卒で銀行業界やヘッジファンド業界などでキャリアを積んだジェフ・ベゾスが、米国のワシントン州・シアトルで創業。オンライン書店からスタートし、1997年にNASDAQに上場。

現在、世界最大のECサイト「Amazon」と世界最大のクラウドコンピューティングサービス「Amazon Web Services」が事業の二本柱。また、個人向けには、ECサイトに関連するものとして、電子書籍リーダー「Kindle」、タブレット「Fire」、スマートスピーカー「Echo」、動画配信「Prime Video」なども提供。

GAFAの共通する特色について

GAFAは、それぞれの分野で、世界のIT業界を牽引していますが、以下のような共通する特色を持っています。

・超優秀なリーダーに率いられた巨大IT企業である
NASDAQに上場し、世界の株式時価総額ランキングで上位を占める
・IT分野で従来にない革新的な発想とサービスで急成長を遂げ、No.1のシェアを獲得している
・インターネット上で独自サービスのプラットフォームを形成し、膨大なビッグデータを収集し、積極的に活用している
・AI(人口知能)の開発と応用に注力している

GAFAの脅威と対応について

インターネット時代において、検索や情報発信(文章・画像・音声・動画)、購買履歴、位置情報などの膨大な個人データが企業に蓄積され、事業に活用される中、GAFAは、個人データを集約して活用する世界的なプラットフォーマーとして、それぞれの分野で市場を席巻しています。

一方で、市場での公平な競争を阻害するとの懸念も世界的に広がっており、その対応策として、日本では、2016年に「官民データ活用推進基本法」が施行され、また欧州連合(EU)では、2018年に「GDPR(一般データ保護規則:General Data Protection Regulation)」が施行されました。

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