損害保険

読み方: そんがいほけん
英語名: Non-life Insurance
分類: 保険区分

損害保険は、一定の偶然の事故によって生じた損害を填補する保険の総称をいいます。これは、人の保険である「生命保険」に対して、主として物または財の保険であると考えられ、その種類には、火災保険や自動車保険、自賠責保険、傷害保険、賠償責任保険、海上保険、運送保険などがあります。

ここでは、万一の時に重要な役割を果たす「損害保険」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

損害保険とは何か?

損害保険とは、損害保険会社が取り扱う、第二分野と第三分野が対象で、自然災害や火災、自動車事故、海難事故など、偶然の事故により生じた損害を填補する保険をいいます。

・偶然な事故や災害などのリスクに対処するもの
・原状回復または補償という機能を有する
・リスクプランニングの有効な手段

|損害保険の分類

損害保険の分類には、「個人向け、法人向け」や「ノンマリン分野、マリン分野」などがあり、また日本損害保険協会の種目別統計表では、保険種類として「火災、海上、運送、自動車、傷害、新種、自動車損害賠償責任」に区分されています。

●個人向けの損害保険

自動車保険(自賠責保険、任意保険)、自転車保険、火災保険、地震保険、賠償責任保険、傷害保険、旅行保険、レジャー保険、所得補償保険、医療費用保険、介護費用保険 他

●法人向けの損害保険

自動車保険(自賠責保険、任意保険)、火災保険、賠償責任保険、海上保険、運送保険、労働災害総合保険、事業活動包括保険、企業財産保険、工事保険、取引信用保険、船舶の保険 他

|損害保険の英訳と損害保険契約の定義

日本の保険法では、定額保険である「生命保険」に対するものとして損害保険を規定しているため、損害保険の英訳は、生命保険以外の保険を意味する「Non-life Insurance(ノンライフ・インシュアランス)」となっています。また、損害保険契約は、保険法において、以下のように定義されています。

<保険法第2条6号:損害保険契約>
保険契約のうち、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約するものをいう。

損害保険の主な特徴

損害保険は、保険の対象の保険価額を最高限度額として、一定期間内に発生することが予測される偶然の事故や災害によって保険の対象が損傷した場合、事故直前の保険価額と契約金額との割合をもとに実損額を補償するものであり、以下のような特徴が挙げられます。

◎損害保険は、偶然のリスクによって発生したものを対象としているため、世の中に存在するリスクの数だけ損害保険の種類があり、また時代の流れの中で常に進化している。

◎損害保険の保険金は、契約時の保険金額を上限として、実際に損害のあった金額だけが支払われる(実損額を補償)。

◎損害保険の一部の商品では、長期契約で割引になるものもあるが、基本的に保険期間が1年で、以後更新していくタイプが多い。

◎損害保険の保険料は、過去の保険データを基に、科学的・工学的手法や保険数理などを用いて、将来の事故の支払額を計算することによって、将来の保険金の支払いに過不足がないように算出している。

◎損害保険は、発生した損害を補償するための保険であり、また支払われる保険金の額は損害の大きさに応じて変わるのが原則であることから、損害調査(事故現場の調査や当事者に対する照会など)が重要な意味を持つ。

日常生活の中に潜むリスクと対策

日常生活の中で、ある日、突然起こるかもしれない災害や事故などの「リスク」と、それをカバーする「対策(保険)」は、以下のようになっています。

・災害(火災・地震・水害他)
-火災保険、家財保険、地震保険
・事故(自動車事故、自転車事故)
-自動車保険(自賠責、任意)、自転車保険
・ケガや病気、介護
-傷害保険、所得補償保険
-医療費用保険、介護費用保険
・旅行やレジャー時のリスク
-国内旅行傷害保険、海外旅行傷害保険
-ゴルファー保険、スキー・スノーボード保険 他
・身近な損害賠償責任
-個人賠償責任保険

損害保険の個人向け商品

現在、損害保険会社が提供する、個人向けの代表的商品には以下があります。

|自動車保険|
自動車の所有や使用、管理に関連して生ずる損害を填補するための保険。これには、「自動車任意保険(任意保険)」と「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」の2つがあり、通常、自動車保険と言った場合は「任意保険」を意味することが多い。

火災保険
火災や落雷、破裂、爆発、風水害などによって、建物や家財などに損害が生じた場合に、その損害をてん補する保険。

地震保険
住居に使用される建物および家財を対象とし、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失による損害を補償する地震災害専用の保険。

普通傷害保険
家庭内や職場内、通勤途上、スポーツ中、旅行中などの日常生活の中で起る様々なケガを補償する保険。

海外旅行傷害保険
海外旅行中の傷害(ケガ・損害他)を総合的に補償する保険。

個人賠償責任保険
日常生活の中で偶然の事故により、他人にケガをさせたり、他人が保有しているモノを壊したりするなど、法律上の損害賠償責任を負った場合に、被害者に対して支払うべき損害賠償金等に備えることができる保険。

損害保険の加入方法

損害保険の加入方法には、通常、以下のような経路があります。

・損害保険代理店やディーラーなどを通して加入(代理店扱)
・保険仲立人を通して加入(仲立人扱)
・保険会社の社員を通して加入(直扱)

※新聞・雑誌またはテレビの広告やインターネットを活用して保険会社が直接募集を行う通信販売なども「直扱」に含む。

損害保険の保険料率の仕組み

損害保険の保険料率は、純保険料率と付加保険料率から構成されます。

保険料率純保険料率付加保険料率

・純保険料率:保険金部分
・付加保険料率:社費等

損害保険の保険契約者保護制度

日本では、損害保険会社の経営が破綻した場合に備えた保険契約者保護のための制度として「損害保険契約者保護機構」があります。現在、損害保険契約者保護機構では、万一の場合に支払われる保険金について補償することを重視しつつ、個人分野の保険を中心に保護することとなっています。(補償割合は、保険契約毎に異なる)