変額個人年金保険

読み方: へんがくこじんねんきんほけん
分類: 年金保険

変額個人年金保険は、払い込んだ保険料の運用成果によって、将来受け取る年金額や解約返戻金などが変動(増減)するタイプの生命保険商品です。

個人年金保険の一種で、投資信託生命保険を組み合わせたタイプの商品と言え、特別勘定(ファンド)が一つのタイプと複数のタイプのものに区分されます。また、年金開始前に被保険者が死亡した場合に支払われる死亡給付金については、払込保険料相当額を最低保証するタイプが主流ですが、最低保証のないものもあります。

目次:コンテンツ構成

変額個人年金保険の商品タイプと注意点

変額個人年金保険は、運用成果によって、将来の年金額や解約返戻金などが増減する保険商品で、具体的には、以下のようなタイプがあります。

・特別勘定が一つのタイプと複数のタイプ
・年金額が年金受取開始後に一定のタイプと、受取開始後も運用実績によって年金額が増減するタイプ
・死亡給付金は、最低保証するタイプが主流
・保険料は、契約時に一時払いするタイプが主流

また、変額個人年金保険の利用上の注意点として、以下が挙げられます。

◎複数の特別勘定(ファンド)が用意されている変額個人年金保険では、契約者が自分の投資判断にしたがって、各ファンドの運用状況を見ながら適宜乗り換えて主体的に運用することになるが、一方で運用に失敗すれば、大きな元本割れ(損失)もあるので注意が必要。

◎契約時に一定の受取額を最低保証するタイプの変額個人年金保険では、元本割れリスクがある程度抑えられるが、その一方で手数料も高めに設定されているため、コストとリターンのバランスに注意が必要。

変額個人年金保険の一般的な特徴

変額個人年金保険は、商品によって大きく異なるので、利用にあたっては、その特徴をよく理解しておくことが必要です。

・運用成果によって、将来の年金額や解約返戻金などが増減
・特別勘定(ファンド)は、株式や債券などで運用
・大半の商品は、解約返戻金の最低保証はない
・特別勘定のスイッチングは、一定回数まで手数料はかからず
・相続時に生命保険の非課税枠を活用できる
・将来のインフレに対応できる可能性がある
・運用と保険の両方に手数料がかかるため、一般的な投資信託と比べて手数料が高めに設定されている
・中長期の運用を前提とするため、運用期間中の中途解約には高い解約金がかかる場合がある
・外貨で運用するものでは、支払時と受取時の為替の変動によって損失が出ることもある

変額個人年金保険の金融機関での取扱いと契約

変額個人年金保険は、通常の保険と比べて、リスクが非常に大きいため、金融機関で加入(契約)の際には、不明な点がなくなるまでしっかりと確認することが必要です。

また、金融機関側では、変額個人年金保険を契約する際には、資産の運用方法(運用資産の種類、評価方法、運用方針など)や、商品の仕組み(運用実績によって将来受け取る保険金等の額がどのように変動するかなど)について、書面を用いて説明することになっています。

◎変額個人年金保険は、通常の生命保険とは異なり、クーリングオフ制度の対象外となっている。

◎変額個人年金保険は、契約後も、運用実績などについて、1年毎に書面を交付することになっている。

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