信用収縮

読み方: しんようしゅうしゅく
英語: Credit crunch
分類: 与信

信用収縮は、「信用逼迫」や「信用危機」、「クレジット・クランチ」とも呼ばれ、金融システムが極端に逼迫することをいいます。

広義には、銀行等の金融機関が融資(貸し出し)を抑制することにより、経済全体の資金供給量が細る状況を指し、また狭義には、信用不安から資金貸借の場である金融市場の流動性が失われる状況を指します。

一般に信用収縮になると、政策金利は低金利なのに、貸出金利は高金利になるという状況が起きたりします。また、企業等の資金繰りに深刻な支障が出るため、景気にも悪影響を与え、さらにリスク回避志向も高まり、金融機関や投資家は、よりリスクの低い国債等に資金を振り向け、質への逃避をもたらします。

◎金融機関が融資枠の縮小や融資条件の厳格化などで貸し渋りのスタンスを強めて金融が萎縮し、企業等が割高の金利を支払っても資金が借りられなくなる(借りずらくなる)。

◎大企業と比べて、信用力の低い中小企業にシワ寄せが来ることが多く、時には貸し渋り貸し剥がしから倒産へと追い込まれることもある。

ちなみに、日本においては、1997年の山一證券や北海道拓殖銀行などの破綻を契機として、1998年から1999年初めに信用収縮が発生したと言われることが多いです。その背景には、バブル崩壊後の不良債権問題や金融機関のバランスシート調整、BIS規制への対応などがありました。

iFinancial TV