アモチゼーション

英語名: Amortization
分類: 損益

アモチゼーション(amortization)は、略して「アモチ」とも呼ばれ、本来(英語)の意味は、分割償還や償却のことをいいます。これは、債券においては、会計処理の方法を指すのに対して、借入(ローン)においては、分割返済のことを指します。

ここでは、金融用語の「アモチゼーション」について、簡単にまとめてみました。

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債券のアモチゼーション

アモチゼーションは、債券額面より高く取得して満期まで保有する場合に、その償還差損を期間按分して簿価を平均的に引き下げていく会計処理の方法をいいます。これは、償還時にその損失を一度に計上する代わりに、所有期間に応じて均等に分散して計上することであり、本処理を行うと、各期の利回り(単利)は年々大きくなっていきます。

一般に債券投資において、ある債券を償還(額面)金額と比べてオーバーパー(高い価額)で取得した場合、償還時に額面と取得価額の差額相当分の償還差損(損失)が一度に発生します。一方で、このような状況に対して、投資家は、損失を満期日の属する決算期に集中させずに平準化させて、期間収益の安定化を図りたいと考えることが多いです。

そして、こういったニーズに対応する会計処理が「アモチゼーション」で、所有期間に応じて均等に分散して損失を計上することによって、債券の帳簿価額がその分だけ引き下げられ、期間収益の安定化を図ることができます。なお、会計上、本処理を選択するのは任意ですが、選択した場合は、所有する全ての債券に均一採用しなければなりません。

借入のアモチゼーション

アモチゼーションは、借入(ローン)においては、分割返済のことをいいます。これは、金利や月々の返済額、返済期間などを予め決める仕組みであり、その種類には「フルアモチ」や「バルーン付アモチ」などがあります。また、分割返済のアモチとは異なり、期限一括返済の仕組みを「ブレッド」と言います。

ちなみに、2000年代後半に米国を揺るがしたサブプライムローン問題では、住宅ローンのタイプの一つに「ネガティブ・アモチゼーション」という仕組みのものもありました。

|フルアモチ|
債務の均等弁済のことで、元金と支払利息を返済期間内に等金額で返済する仕組みになっている。

|バルーン付アモチ|
最終回の返済額が他の返済日に比べて多くなっている返済方法で、返済期間の最終回になって支払額が大きく膨らむ仕組みになっている。

|ネガティブ・アモチゼーション|
当初の返済額が本来の利息部分よりも小さく、その差額が元本に加算されていくもので、いつか返済額を上げない限り、年々元本が膨らんでいく仕組みになっている。