アパートローン

アパートローンは、「アパート・マンションローン」や「賃貸住宅ローン」とも呼ばれ、賃貸物件を対象としたローンをいいます。

アパートやマンションなど賃貸物件(不動産)を通して、資産の有効活用や将来の資産形成を支援するもので、対象物件の建築や取得、リフォーム、借り換えなどの資金ニーズに対応しています。また、借入については、個人以外に、資産管理会社の名義で可能な金融機関もあります。

昨今、アパートローンは、不動産による資産形成や相続税対策などで広く利用されており、定型タイプのローンの他に、自宅と賃貸住宅の一体型ローン、賃貸用区分所有マンション向けローン、オーダーメイド型ローンなども提供されています。

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アパートローンの審査

アパートローンの審査にあたっては、賃貸物件の収益性と資産性の他に、借入者の属性もポイントになります。

基本的には、アパートやマンションなどの賃貸物件から上がってくる家賃収入でローンを賄う事業計画に基づき融資を行いますが、一方で借入者の職業や年収、資産なども考慮されます(賃貸物件には抵当権が設定される)。

また、複数の賃貸物件を保有するなど、アパートローンの借入規模が数億円以上になると、賃貸住宅経営の実績や収支計画の妥当性などが厳しく問われることになります。

アパートローンの注意点

アパートローンは、賃貸物件の入居がうまくいっている場合は、家賃収入がローン返済を上回るため、返済面で特に問題はありません。

一方で、今後の人口減少や賃貸物件の供給過多により、賃貸住宅市場において、空き室率の上昇や家賃の下落などが指摘されており、細心の注意が必要です(特に人口減少地域は注意)。

実際に採算を割る空き室が発生すると、キャッシュフロー面でマイナスとなって個人の収入や資産から持ち出しとなり、最悪の場合、ローンが払えず、賃貸物件が差し押さえられて、借金だけが残ることになります。

アパートローンの基本事項

アパートローンは、アパートやマンションなどの賃貸物件において、「新規借入」と「借り換え」の両方に利用できます。

取扱機関 銀行、信金、信組、労金、JAバンク 他
対象リスク 長期にわたる返済・・・事業計画が重要
対象者 賃貸住宅経営のニーズのある個人
資金使途 建築、取得、リフォーム、借り換え 他
融資金額 金融機関により異なる
金利 変動金利、固定金利選択、全期間固定 他
返済期間 最長35年など(建物の耐用年数内)
返済方法 元利均等返済、元金均等返済
担保 抵当権設定
保証人 保証会社活用、連帯保証人など
備考 各種手数料や保証料を確認

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