株式の配当は?

株式の配当とは、企業が利益の一部を保有する株数に応じて、株主に分配するものをいいます。

これには、「現金配当」と「株式配当」の2つがあり、通常は、現金配当のことを単に「配当」と呼び、その種類には、普通配当や中間配当、特別配当、記念配当などがあります。また、株式配当とは、株主に対する配当を現金ではなく、新たに発行する自社株で行うことをいいます。

ここでは、株式の配当の基本事項について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

株式の配当の種類について

株式の配当には、普通配当や中間配当、特別配当、記念配当などがあります。

|普通配当

企業が当期の利益の中から、保有する株数に応じて株主に支払う一般的な配当(通常の決算期毎に出る配当)。

中間配当

決算期末の配当以外に、一事業年度の途中に、株主に対して行う配当(例えば、3月決算の会社の場合、9月に中間配当を行うケースがほとんど)。

特別配当

通常の配当とは別に、業績が好調であった時などに「特別」という名目で増配されるもの(特別な利益が出た時などに出る配当)。

記念配当

決算期に行われる通常の配当のほかに、会社の創立○周年や株式公開などを記念して行われる配当(記念日などに出る配当)。

株式の配当の仕組みについて

株式の配当は、株式の売却益と並び、株式投資の大きな目的(利潤)の一つとなっています。

かつて(昔)の旧商法では、企業において、決算期毎に、どの程度配当できるのかが決まっていましたが、今日の会社法では、期中に、いつでも、株主総会取締役会の決議により、剰余金の配当ができるようになっています。

|株式の配当可能限度額の算出式

株式の配当可能限度額は、通常、以下のようになっています。

配当可能限度額=純資産額-(資本金+資本準備金+利益準備金+決算期に積立てる利益準備金)

|株式の配当支払の仕組み

株式の配当(普通配当)は、以下のような仕組みで支払いが実施されます。

1.企業の期末決算
2.決算役員会で決議
3.株主総会で決議
4.配当実施

株式の配当の受け取りについて

株式の配当(普通配当)は、インカムゲインの一つで、以下のように受け取ることができます。

|配当の受取時期

通常、決算月の約2~3カ月後に配当を受け取れる。例えば、3月決算の企業では、期末配当を実施する場合は6月に支払い、中間配当を実施する場合は12月に支払いが多い(少し早いところは、5月と11月に支払い)。

|配当を受けられる人

期末決算時(権利確定日)に株主である人。例えば、3月決算では、3月31日(木)が権利確定日の場合、2営業日前の3月29日(火)までに株式を購入している必要がある。

|権利確定日|
配当や株主優待、増資、株式分割などの権利を得ることが確定する日(株主名簿に記載される)。

|権利付最終日|
権利確定日から2営業日前で、その銘柄を保有することで株主権利を得ることができる最終売買日。

|権利落ち日|
権利付最終日の翌営業日で、権利確定日の1営業日前。

|配当の受取方式

株式数比例配分方式、登録配当金受領口座方式、個別銘柄指定方式、配当金受領証方式の4つがある。

|株式数比例配分方式|
保有する全ての株式等の配当金を証券会社の口座で受領する方式。
同一銘柄を複数の証券会社で保有している場合は、各証券会社の預かり株数に応じた配当金が入金される。

|登録配当金受領口座方式|
保有する全ての株式等の配当金を指定した一つの銀行等の預金口座で受領する方式。

|個別銘柄指定方式|
銘柄毎に指定した銀行等の預金口座で配当金を受領する方式。

|配当金受領証方式|
銘柄毎に発行会社から郵送される「配当金領収証」を郵便局等の金融機関に提示して受領する方式。

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