オペレーショナルリスク

英語: Operational Risk
分類: リスク管理

オペレーショナルリスクは、「オペリスク」とも呼ばれ、全ての企業に存在する、通常の業務活動(オペレーション)に係るリスクの総称をいいます。

銀行等の金融機関の場合、狭義には「事務リスク」と「システムリスク」を指し、また広義には「信用リスク」と「市場リスク」以外のその他のリスクを指すことが多いです。

ここでは、金融機関の「オペレーショナルリスク」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

オペレーショナルリスクの概要

オペレーショナルリスクは、 金融機関の経営に死活的な影響を与える可能性のあるリスクで、例えば、1995年の英国のベアリング銀行の破綻など、これまでに当該リスクの管理不備によって経営破綻に追い込まれたり、甚大な損失を被った金融機関が数多く存在します。

オペレーショナルリスクの発生と対応

オペレーショナルリスクに係る損失が発生するまでの過程は、(1)原因の発生、(2)現実の事象として顕在化、(3)損失の発生の3段階に整理されます。

また、この損失を回避するためには、まずは銀行の内部管理体制を整備して、原因の除去といった事前の対応や、予想外の事象が顕在化したり不可避な災害が発生したりした場合の事後の対応を適切に行うことが重要となります。

その上で、それでも発生するかもしれない「万一の損失」に備えて、実際の損失を吸収できる自己資本を積むと共に、 保険等によって損失の外部移転を図る必要があります。

オペレーショナルリスクの定義

バーゼル委員会では、所要自己資本の計算にあたって、オペレーショナルリスクを「内部プロセス・人・システムが不適切であること、もしくは機能しないこと、または外生的事象に起因する損失に係わるリスク」と定義しています。

現在、各銀行では、この定義を参考にしつつ、自行の規模や業務を勘案して、 独自の定義を行っています。

オペレーショナルリスクの種類

オペレーショナルリスクは、通常の業務活動(オペレーション)に係るリスクであり、具体的には以下が挙げられます。

事務リスク

事務リスクは、事務処理の誤りや従業員の着服・横領など、内部の不正行為等に起因するリスク。

システムリスク

システムリスクは、システム障害や情報漏洩などに起因するリスク。

人事管理・不正に係るリスク

人事管理・不正に係るリスクは、人事運営上のトラブルや差別行為、 盗難・強盗など、外部からの不正行為等に起因するリスク。

顧客取引に係るリスク

顧客取引に係るリスクは、不適切な商品販売、 顧客への説明不足などに起因するリスク。

法務・コンプライアンスに係るリスク

法務・コンプライアンスに係るリスクは、契約書等の法的要件の不備や法令違反などに起因するリスク。

災害に伴うリスク

災害に伴うリスクは、地震や風水害などの自然災害、戦争やテロなどの人的災害に起因するリスク。

流動性リスク

流動性リスクは、業績の悪化や財務内容の悪化などにより、資金繰りがつかなくなるリスク。

規制・制度変更に伴うリスク

規制・制度変更に伴うリスクは、金融制度や税制の変更などにより、業務見直しを余儀なくされるリスク。

経営戦略・業務運営に係るリスク

経営戦略・業務運営に係るリスクは、経営判断の大きな誤りに起因するリスク。

評判リスク

評判リスクは、会社に対するネガティブな情報や認識が広まることに起因するリスク。