国債先物

読み方: こくさいさきもの
分類: 先物

国債先物は、正確には「国債先物取引」と言い、国債証券を取引の対象とする債券先物取引をいいます。これは、将来の特定の期日に、特定の銘柄を、予め取り決めた価格で取引することを約束(保証)する契約を指し、現在、日本においては、日本取引所グループの大阪取引所に国債証券の先物が上場されています。

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国債先物の取引概要

大阪取引所における国債先物は、金融商品取引法によって国債証券とみなされる「国債標準物(中期・長期・超長期)」を取引対象としており、また標準物とは、利率償還期限などの条件を標準化した架空の銘柄となっています。

・中期国債先物:中期国債標準物(3%、5年)
・長期国債先物:長期国債標準物(6%、10年)
・ミニ長期国債先物:長期国債標準物の価格
・超長期国債先物:超長期国債標準物(3%、20年)

国債先物の仕組み

国債先物取引は、売買単位や受渡期日(限月)などの取引条件が定型化され、一定の証拠金を差し入れるだけで売買ができ、かつ期日前にも決済することができます。

決済については、期日に現物を受渡しすることはほとんどなく、反対売買をして差額授受により差金決済するのが普通となっている。

◎国債先物の買い方は相場の上昇により利益を得られる一方で、売り方は相場の下落により利益を得られる(金利の低下:国債先物相場の上昇、金利の上昇:国債先物相場の下落)。

国債先物の主なポイント

国債先物取引は、主なポイントとして、以下が挙げられます。

・低コストで金利変動リスクを回避する有効な手段である。
・将来価格に関する情報が提供されることにより、現物価格の予想形成の際に必要な情報の質の改善が期待される。
・金融機関の債券ディーラーによる十分な国債在庫の保有が可能となり、流通市場の安定と拡大に寄与する。
・国債の引受リスク回避手段として活用できることから、発行市場の安定と拡大につながる。
・株式投資と並び、有力な投資手段として提供されることで、資産運用手段の多様化・取引の活発化に寄与する。

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