二重の負担

読み方: にじゅうのふたん
分類: 年金財政

二重の負担は、公的年金制度を「賦課方式」から「積立方式」に切り替える場合に、切り替え時の現役世代が自分の将来の年金の積立に加えて、その時の受給世代の年金分も負担する必要があることをいいます。

一般に公的年金制度において、賦課方式とは、その時に必要な年金原資(高齢者の年金給付額)を、その時の現役世代の保険料で賄う財政方式をいうのに対して、積立方式とは、将来の年金給付に必要な原資を予め保険料で積み立てていく財政方式をいいます。

現在、日本の厚生年金は、賦課方式を基本とした財政方式となっており、後の世代の負担で年金原資(年金給付額)を賄う部分があります。そのため、仮に厚生年金を廃止し、企業年金や個人年金に移行する(厚生年金を民営化する)場合、過去の期間分の積立不足分が表面化し、「二重の負担」の問題が発生することになります。

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