年金の社会保険方式

読み方: ねんきんのしゃかいほけんほうしき
分類: 年金財政

年金の社会保険方式は、一定期間の保険料拠出を給付の受給要件とし、保険料を財源として年金給付を行う方式をいいます。これに対して、税金を財源として年金給付を行う方式を「年金の税方式」と言います。

一般に年金の社会保険方式では、保険料を納めなければ、将来の年金給付を受けられませんが、その給付は、保険料の額や支払った期間に応じて決められるため、拠出給付の関係がより明確となり、保険料拠出について加入者の合意を得やすいといったメリットがあります。

現在、日本の公的年金制度は、世代間扶養賦課方式を基本とする「社会保険方式」で運営されており、加入者が所定の保険料を拠出し、それに応じて年金給付が受けられるようになっていますが、一方で基礎年金の給付費用の2分の1に税金が投入されており、保険方式と税方式の折衷方式とも言えます。

◎現行の日本の年金システムは、受給世代の年金給付費をその時の現役世代の保険料負担で賄う仕組みになっており、現役世代の拠出した保険料がそのまま自分の将来の年金給付の原資となっていないという根本的な問題がある。

◎現行の日本の年金システムは、少子高齢化の急速な進展により世代間扶養に大きな歪みが生じ、近い将来、年金システムの維持ができなくなる(現役世代が受給世代を支えられなくなる)可能性が強く指摘されている。

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