預貸率

読み方: よたいりつ
英語名: Loan deposit ratio
分類: 指標

預貸率は、銀行の経営指標の一つで、預金に対する貸出の割合をパーセンテージ(%)で示したものをいいます。これは、銀行が集めた預金のどれだけが融資(貸し出し)に回っているかを示すもので、100%を下回った場合、全体の融資額が全体の預金額を下回っていることを意味します。

日本においては、1990年代のバブル崩壊によって、企業の経営破綻が相次ぐなど不良債権問題が長く深刻化したため、銀行は貸し渋りや債権回収に走り、2003年に預貸率はついに100%を割り込みました。また、その後も企業が将来不安や安全策から借入を抑え、また個人(家計)も安全性の高い預金を積み増した結果、銀行の預貸率は、2010年代の今なお、100%を大きく下回って推移しています。

一方で海外においても、2008年の世界的な金融危機以降、欧米の金融機関の預貸率の低下が進行しました。実際に米国の大手銀と上位地銀を平均した預貸率は、2009年に100%を割り込み、特に経営が安定し、預金が集まりやすい銀行ほど預貸率は低くなりました。ちなみに、余剰資金については、リスクの少ない米国債などで運用され、邦銀日本国債を買うのと似たような現象が起きました。

一般に預貸率の低下は、経済面において、景気にも負の影響を及ぼすものであり、実際にバブル崩壊後の日本では、銀行の預貸率の低下が企業活動を圧迫して、長期の景気低迷につながった一つの要因とされています。(銀行においても、余った資金をうまく運用できなれば、利払いがかさんで利益を圧迫することになる)