交易条件指数

読み方: こうえきじょうけんしすう
分類: 日本

交易条件指数は、2000年から2010年まで、日本銀行が月次で公表していた、仕入れ価格をどれだけ製品価格に転換できたかを示す指数をいいます。

日本国内の製造業のコスト構造を示したもので、具体的には、製品価格にあたる「産出物価指数」を、原材料コストにあたる「投入物価指数」で割って計算され、そのデータには、製造業総合の指数以外に、部門毎の指数も掲載されていました(2000年平均=100)。

交易条件指数=(産出物価指数÷投入物価指数)×100

算出当時、交易条件指数は、製造業の短期的な採算の変化に関する情報を得ることができ、本指数が低ければ、仕入コストを価格転換できず、収益環境が悪化することになりました(外国から原材料等を輸入し、それを製造・加工して輸出するという形態では、原材料等が上昇すると輸入品が輸出品に比べて割高になるため、交易条件は悪化することになった)。

<交易条件指数の公表終了について>

2010年に日本銀行は、交易条件指数のもとになる「製造業部門別投入・産出物価指数」の基準改定に合わせ、「交易条件指数」の公表を取りやめた。その理由として、本指数が、産出額と中間投入額の比率(中間投入比率)を勘案しておらず、製造業全体ないし各業種の短期的な採算環境を必ずしも正しく反映していないケースが存在することがあったからとのこと。

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