企業物価指数

読み方: きぎょうぶっかしすう
分類: 日本

企業物価指数は、日本銀行が毎月公表する、企業間で売買する物品の価格水準を数値化した物価関連の経済指標をいいます。

企業間で取引される財に関する物価の変動を測定するもので、基本分類指数には「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」の3つがあります。また、参考指数として「需要段階別・用途別指数」「連鎖方式による国内企業物価指数」「消費税を除く国内企業物価指数」「戦前基準指数」などがあります。

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企業物価指数の役割

企業物価指数は、企業間で取引される財に関する価格の集約を通じて、財の需給動向を把握し、景気動向さらには金融政策を判断するための材料を提供することにあります。

◎生産額などの金額計数から価格要因を除去して数量の変動を抽出する(実質化する)際のデフレーターとしての機能の他、企業間での個々の商取引における値決めの参考指標としての機能も有している。

◎卸売段階での最終製品の前の企業間でやり取りされる原材料や中間製品の価格変動を指数化しているため、消費者物価指数を予測する指標としても注目されている。

国内企業物価指数について

国内企業物価指数では、国内市場向けの国内生産品を対象とし、主として生産者出荷段階、一部を卸売出荷段階で調査しています。また、ウエイト算定に際しては、原則として、基準年における経済産業省「工業統計表」(品目編)の製造品出荷額から、財務省「貿易統計」の輸出額を差し引いた国内向け出荷額を用い、これに依れない場合(非工業製品など)は、他の官庁・業界統計などを適宜・使用しています。

輸出物価指数について

輸出物価指数では、輸出品が本邦から積み出される段階の価格を調査しており、円ベース、契約通貨ベースの双方の指数を作成しています。また、ウエイト算定に際しては、基準年における財務省「貿易統計」の輸出・輸入額を使用しています。

輸入物価指数について

輸入物価指数では、輸入品が本邦へ入着する段階の価格を調査しており、円ベース、契約通貨ベースの双方の指数を作成しています。また、ウエイト算定に際しては、基準年における財務省「貿易統計」の輸出・輸入額を使用しています。

企業物価指数の基本事項

企業物価指数は、日本銀行が公表する、企業間で取引される財(商品)の価格の変動を示す指数です(現在の基準年:2015年)。

・企業間取引の価格動向から景気判断に活用
・消費者物価指数の予測に活用

発表国 日本
発表先 日本銀行
発表時期 月次:原則として、翌月の第8(第9)営業日
発表内容 前月の数値データ(速報)、前々月の数値データ(確報)

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