通貨マフィア

読み方: つうかまふぃあ
分類: 通貨当局

通貨マフィアは、外国為替市場で主に使われる用語で、主要国の国際金融担当の事務方トップで構成されるインナーサークルの総称(俗称)をいいます。

具体的には、各国の通貨政策に大きな権限を持つ担当者らがメンバー(構成員)となっており、日本では、財務省内で事務次官に準ずる位置付けにある財務官がメンバーとなっています。また、各国のメンバーは、互いに直通回線で協議できるシステムを使って日常的に連絡を取り合い、日々の国際通貨問題に対応しています。

現在、G20財務相・中央銀行総裁会議を始めとする財政・金融国際会議が通貨マフィアの主戦場となっており、通常、これらの会議は形式的な意味合いが強く、実際に裏舞台で協議(実務交渉)するのが彼らです。また、マーケットでは、彼らの動きを注視しており、時として、その発言が大きな影響を及ぼすこともあります。

ちなみに、その名称のルーツは、1985年9月のプラザ合意に遡り、各国の財務行政トップが実務交渉を行って協調介入の合意を取り付け、その際に高度な情報を駆使して密室で迅速に交渉していたことから「通貨マフィア」と呼ばれるようになったそうです。

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