国庫短期証券
読み方: | こっこたんきしょうけん |
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英語: | Treasury Discount Bills(T-Bill、TDB) |
分類: | 公債 |
国庫短期証券は、日本政府が2009年2月から発行を開始した、発行時に割り引いた金額で発行される、償還期限が1年以内の割引債(短期国債)をいいます。
財務省が償還期限が1年以内の短期国債について、それ以前に発行していた政府短期証券と割引短期国債を統合したもので、現在、償還期間は2カ月・3カ月・6カ月・1年の4種類となっています。
2009年までは、短期国債には、外国為替市場での為替介入の資金など特定の目的の資金調達で発行した「政府短期証券(FB)」と、歳入を賄う普通国債の一種である「割引短期国債(TB)」の2種類があり、主に機関投資家に販売していました。
当時は、FBとTBを別々に発行していたため、財務省が必要としていた金額と、実際に調達できた金額が食い違うことも度々ありました。そのため、財務省は、この2つを統合した「国庫短期証券」で必要な短期資金を柔軟に調達できるようにして、さらに金利負担も減らせることを見込みました。
一般に国庫短期証券は、割引債であることから、償還時において、発行時に払い込んだ購入金額と償還金額の間に差額(償還差益)が発生します。本来であれば、償還差益に対して所得税も課されますが、国庫短期証券は法人のみに保有が限定されているため、発行時において、源泉徴収は行われず、法人税および地方税が課されることになります。