au経済圏

au経済圏とは、日々の生活の中で、KDDIグループ(au)が提供する様々なサービスを利用することによって、共通ポイントの「Pontaポイント」が効率的に貯まって、お得な生活ができる仕組みをいいます。

これは、KDDIグループのサイトによると、オンラインコンテンツ、オフラインの実店舗決済、さらにオンライン・オフラインにまたがるeコマースや金融分野などを含む、通信大手KDDIの顧客基盤上の新たな経済圏と説明されています。

目次:コンテンツ構成

au経済圏の仕組みと競合先

au経済圏の仕組みと競合先について、簡単に説明したいと思います。

仕組み

一昔前まで、「KDDI」と言えば、auやUQモバイルなどのスマホキャリアとしての通信事業が主力でしたが、昨今では、金融やエネルギー、コマース、エンタメといったライフデザイン領域の事業も広く展開しており、それらを全て含めたサービス群が「au経済圏」とのことです。

また、au経済圏において、Pontaポイントが貯まって使える仕組みが「au Ponta ポイントプログラム」で、現在、au IDを作成することで、誰でも利用できるようになっています。

<au IDについて>

KDDIが提供する様々なサービスを一つのIDで便利に利用するためのIDで、auの各種サイトから、KDDIのユーザーの方も、KDDI以外のユーザーの方も、誰でも作成できる。

競合先

昨今、日本には、au経済圏の他に、ドコモ経済圏、PayPay経済圏、楽天経済圏、イオン経済圏、Vポイント経済圏などがあると言われていますが、これらの中で、au経済圏の競合先(ライバル)となるのは、同じ通信事業を行う、ドコモ経済圏、PayPay経済圏、楽天経済圏の3つです。

2023年11月時点で、KDDIのスマホブランドには、au、UQモバイル、povoの3つがあり、その契約者数は、NTTドコモに次ぐ、二番手となっています。なので、スマホの利用者だけでも、au経済圏で実際にメリットを受けられる人はかなり多いです。

一方で、NTTドコモやソフトバンク、楽天モバイルなどのスマホユーザーは、au経済圏で全くメリットがないかと言うと、実はそうではありません。というのは、共通ポイントサービスの「Pontaポイント」のユーザーは、au IDを作成して、スマホ決済のau PAYなどを利用すれば、au経済圏でも、Pontaポイントを貯められるというメリットがあるからです。

au経済圏のPontaポイント

au経済圏のPontaポイントの基本事項について、簡単に説明したいと思います。

Pontaポイントとは?

Pontaポイントとは、ロイヤリティマーケティングが提供する、共通ポイントサービスをいいます。

これは、楽天ポイントやdポイント、Vポイントなどと共に、日本で広く利用されている共通ポイントの一つで、現在、ローソンやリクルート、au(KDDI)などが中核をなす、日本全国のPonta提携店やネットサービスで、利用金額に応じてポイントが貯まり、使うことができます。また、街中のPonta提携店では、Pontaポイントを貯めるツールとして、PontaカードやデジタルPontaカードが用意されています。

なお、KDDIは、元々は、ロイヤリティマーケティングの主要株主ではありませんでしたが、2019年に資本・業務提携契約を締結して主要株主となりました。そして、2020年にauのポイントサービスが「au WALLETポイント」から「Pontaポイント」に変更されたことに伴い、Pontaポイントはauユーザーも対象となりました。

au Ponta ポイントプログラム

au Ponta ポイントプログラムとは、KDDIが独自に運営する、auサービスで、Pontaポイントが貯まったり、使ったりすることができるプログラムをいいます。これは、au IDを作成することで、誰でも利用できるようになっており、またポイントの管理面では、自分のポイント状況がひと目でわかる、専用ページの「au Ponta ポータル」が用意されています。

さらに、ポイントの仕組み面では、5つのレベルからなる、「au Ponta レベル」が用意されています。具体的には、直近3カ月間のauサービスの利用で獲得したポイントに応じて、Pontaのレベルが変化し、また高レベルでは、クーポンやポイントなどがもらえるようになっています。

Pontaポイントの連携

Pontaポイントは、当初は、ローソンなどが主体でしたが、その後、リクルート、auへと拡大し、元々は、別のポイントサービスで運営されていたものが連携したため、IDが別々となっています。

それゆえ、現在、au経済圏で、Pontaポイントを貯めるには「au ID」が必要です。また、ローソンやケンタッキー、ゲオなどのPonta提携店で、Pontaカードの提示により、Pontaポイントを貯めるには「Ponta会員ID」が必要です。さらに、じゃらんやホットペッパーグルメなどのPonta提携サイトでPontaポイントを貯めるには「リクルートID」が必要です。

このような仕組みから、au経済圏以外でも、Pontaポイントを貯めて使うには、Ponta会員IDやリクルートIDを作成して、それぞれのIDを連携させる必要があります。

具体的には、Pontaカードを既に持っている場合は、au IDサイトやau PAYアプリで、IDが連携できるようになっています。また、Pontaカードを持っていない場合は、au PAYアプリからデジタルPontaカードを新規発行して、IDが連携できるようになっています。

au経済圏の対象範囲

au経済圏の対象範囲について、簡単に説明したいと思います。

au経済圏の基本構成

au経済圏は、大きく分けて、auサービスとau Pay加盟店で構成されます。

具体的には、auサービスは、携帯電話やネット回線などからなる「通信」と、金融、エネルギー、コマース、エンタメなどからなる「ライフデザイン」に分けられ、基本的には、auやUQモバイルなどのユーザーが対象となっています。一方で、au Payは、KDDIグループとの取引の有無に関わらず、au IDを作成すれば、誰でも利用できるようになっており、日々の生活の中で、au PAYで支払いをすれば、Pontaポイントが貯められます。

現在、au経済圏では、共通ポイントの「Pontaポイント」が効率よく貯まって使えるようになっており、Pontaポイントが循環するエコシステムが構築されています。

au経済圏のau PAY 加盟店

現在、街中のau Pay 加盟店については、Ponta提携店より遥かに利用できる店舗数が多いです。例えば、身近なところでは、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、イトーヨーカドー、マツモトキヨシ、ウエルシア、ダイソー、ユニクロ、ジーユー、マクドナルド、モスバーガー、ミスタードーナツ、ドトール、スターバックス、吉野家、すき家、松屋、日高屋、ガスト、ビッグエコーなどがあり、au PAYのコード支払いができます。

一方で、ネットのau Pay 加盟店については、街中と比べて、まだ使えるところが少ない感じですが、少しずつ増えているようです。例えば、身近なところでは、マクドナルド、ピザハット、吉野家、松屋といったファーストフードのモバイルオーダー、au PAY マーケット、エディオン、7Now、高島屋、ABC MART、LOCONDOといったネットショップなどがあり、au PAYのネット支払いができます。

au経済圏のPonta提携先

現在、街中のPonta提携店については、Pontaカードを提示して、Pontaポイントが利用できる店舗などが該当し、代表的な所として、ローソン、成城石井、ライフ、トモズ、高島屋、ケンタッキー、ドトール、AOKI、ビッグカメラ、Joshin、ゲオ、日本航空、ルートインホテルズ、出光、apollostationなどが挙げられます。この中で、Ponta提携店かつau Pay加盟店で、Pontaカードの提示とau Payの支払いで、ダブルにPontaポイントが貯まる代表的な所として、ローソンやケンタッキーなどが挙げられます。

また、ネットのPonta提携サイトについては、リクルートIDでPontaポイントが利用できるサイトが該当し、現在、代表的な所として、じゃらん、じゃらんゴルフ、ホットペッパーグルメ、ホットペッパービューティー、ポンパレモール、Oisixなどが挙げられます。

au経済圏のライフデザイン領域

昨今、auサービスのライフデザイン領域については、金融、エネルギー、コマース、エンタメなどがあり、この中で中核となるのがフルラインナップの金融です。具体的には、KDDIグループ内に金融持株会社のauフィナンシャルホールディングスを擁し、その傘下に、auじぶん銀行、auカブコム証券、au損保、auアセットマネジメント、auペイメントなどがあります。

また、金融以外については、エネルギーでは「au でんき」、コマースでは「au PAY マーケット」、エンタメでは「auスマートパスプレミアム」が柱となっています。

現在、Pontaポイントにおいて、auは、Ponta提携先の一つですが、一方で独自のau Ponta ポイントプログラムを提供しているため、結構分かりずらくなっています。そういった中、au経済圏で、Pontaポイントを一番貯めやすいのがどこかと言えば、KDDIグループが運営する「au PAY マーケット」です。

au PAY マーケットは、日用品から、グルメ、ファッション、インテリア、家電にいたるまで、たくさんの商品やお店と出会える総合ショッピングモールで、簡単に言えば、楽天経済圏の楽天市場と似たようなものです。そのため、ポイント優遇やクーポン、割引、キャンペーン、タイムセールスなどでお得感を出しており、うまく利用するとよいでしょう。

au経済圏のツール

au経済圏のツールについて、4つほど紹介したいと思います。

au経済圏のスマホ決済ツール

au経済圏のスマホ決済ツールには、「au PAY」があります。au PAYとは、スマホを用いたキャッシュレス決済サービスで、街中のお店では「コード支払い」、ネットのサイトでは「ネット支払い」に対応しています。

現在、au PAYは、au IDを保有し、チャージができる人であれば誰でも利用できるようになっており、具体的には、au PAYアプリをスマホにダウンロードして、各種情報を登録すれば、すぐに利用できます。また、au Ponta ポイントプログラムでは、通常、au PAY加盟店で、au PAYで支払いをすると、200円(税込)毎に1Pontaポイントが貯まります。

au経済圏のクレジットカード

au経済圏のクレジットカードには、MastercardとVISAの二つの国際ブランドから選択できる、「au PAY カード」と「au PAY ゴールドカード」があります。

au PAY カードは、所定の条件を満たせば、年会費が無料となる一般カードで、現在、カード利用の100円(税込)毎に1Pontaポイントが付与されます。また、保険面では、海外旅行あんしん保険とお買い物あんしん保険がついています。なお、年会費が無料となる条件は、KDDIグループの携帯電話やネット回線などの契約があるか、もしくは1年間で1回以上カードを利用した場合に無料となります。

一方で、au PAY ゴールドカードは、年会費が11,000円(税込)のプレミアムカードで、現在、カード利用の100円(税込)毎に1Pontaポイントが付与されるほか、様々なポイントアップの特典があります。また、保険面では、海外旅行あんしん保険、国内旅行あんしん保険、お買い物あんしん保険がついており、さらに空港ラウンジサービスや海外アシスタンスサービスなどの優待サービスも充実しています。

au経済圏のプリペイドカード

au経済圏のプリペイドカードには、「au PAY プリペイドカード」があります。

au PAY プリペイドカードとは、街中のお店やネットのサイトで支払いに使える、前払い方式のカードです。これは、au携帯電話やauひかりなどの契約がある方、もしくはau IDとauじぶん銀行口座を持つ個人の方が対象となっており、審査不要・発行手数料無料・年会費無料で気軽に持つことができます。

また、Mastercardの国際ブランドが付いているので、国内外のMastercard加盟店で広く使え、さらに、いつもの買い物で、Pontaポイントも貯まります。

au経済圏のアプリ

au経済圏の利用にあたって便利なアプリには、「au PAY アプリ」や「My auアプリ」などがあります。

au PAY アプリは、スマホ決済のau PAYを利用する際に必ず入れるアプリで、現在、au経済圏のスーパーアプリとなっています。具体的には、コード支払いの利用、au PAY 残高へのチャージ、Pontaポイントの管理などが簡単にできるほか、請求予定額の確認、支払方法の変更、買い物履歴の管理なども簡単にできます。また、街中のPonta提携店で、Pontaポイントを貯める際に、デジタルPontaカードも利用できるようになっています。

My auアプリは、KDDIグループの携帯電話やネット回線などの契約がある方に便利なアプリで、現在、日々のauライフをサポートするアプリとなっています。具体的には、料金やデータ通信量の確認、ポイント残高やau PAY残高の確認、大切な情報のお知らせ、各種手続きなどが簡単にできます。

au経済圏のポイントの貯め方

au経済圏のポイントの貯め方について、4つほど紹介したいと思います。

au PAY

au PAYで支払うと、Pontaポイントが貯められます。

現在、KDDIのユーザーの方も、KDDI以外のユーザーの方も、街中のau PAY 加盟店で、au PAYで支払うと、200円毎に1ポイントが貯められます。また、ローソンやケンタッキーなど、au PAY 加盟店かつPonta提携店の所では、Pontaカードを提示して、au PAYで支払うと、ポイントの二重取りができます。

さらに、auとUQモバイルのユーザーの方は、毎月エントリーすることにより、5日、8日、15日、25日に、対象店舗で、au PAYのコード支払いをすると還元率がアップし、より多くのポイントが貯められます。

au PAY マーケット

au PAY マーケットでは、Pontaポイントがたくさん貯められます。

au PAY マーケットは、au経済圏の中核となる総合ショッピングサイトで、現在、買い得メンバーズや各種キャンペーンで、多くのポイントが貯められます。

買い得メンバーズとは、購入金額や支払方法など所定の条件を達成すると、Pontaポイントの還元率が大きくアップするもので、さらに前月の購入金額に応じて、最大1,000円OFFのクーポンも貰えます。

また、キャンペーンは、日々様々なものが開催されていますが、その中でも、定期的に開催される「ポイント倍々キャンペーン」がオトクとなっています。ポイント倍々キャンペーンは、期間中にエントリーして、購入商品数に応じて、ポイントがアップするという仕組みになっています。

au携帯電話

au携帯電話を使うauユーザーは長期優待ポイントが貯められます。

2022年の制度変更で、2022年12月以降、毎月の利用料金に応じたポイントが廃止され、年1回進呈される長期優待ポイントに変更されました。具体的には、au携帯電話を使うauユーザーは、契約している料金プランと契約年数に応じて、年1回、誕生月にPontaポイントが進呈されます。

なお、au PAY ゴールドカードでは、現在、au携帯電話の利用料金の支払いで、最大10%のポイント還元が受けられる、ゴールド特典も用意されています。

auの金融サービス

auの金融サービスでも、Pontaポイントが貯められます。

現在、au経済圏では、通信以外に、金融サービスも充実しており、auじぶん銀行やauのiDeCo、auの資産運用などで、Pontaポイントが貯められます。

◎auじぶん銀行では、特典サービスの「じぶんプラス」で、ステージ(レギュラー、シルバー、ゴールド、プレミアム)毎にポイント倍率がアップする仕組みが用意されている。

◎auアセットマネジメントが提供する、個人型確定拠出年金の「auのiDeCo」では、毎月、auの投資信託の運用残高に応じてPontaポイントがもらえ、加入期間が長いほど、もらえるポイントが増えていく。

◎auカブコム証券が提供する「auの資産運用」では、投資信託の月間平均保有残高に応じてPontaポイントが貯まり、また貯まったポイントは投資信託やプチ株の購入に使える。

au経済圏のポイントの使い方

au経済圏のポイントの使い方について、4つほど紹介したいと思います。

au PAY残高

au PAY残高にPontaポイントをチャージして使えます。au PAY残高とは、au PAYやau PAY プリペイドカードなど、複数の支払いに使えるもので、現在、貯まったPontaポイントは、1ポイント=1円相当で、au PAY残高にチャージできます。

具体的には、au PAY残高にPontaポイントをチャージすることにより、au Payでは、au PAY加盟店で支払いに使え、またau Pay プリペイドカードでは、Mastercard加盟店で支払いに使えます。

au PAY マーケット

au PAY マーケットで、Pontaポイントを増やして使えます。au PAY マーケットは、au経済圏の中核となる総合ショッピングサイトで、現在、貯まったPontaポイントを増やして使えます。

具体的には、au PAY マーケットの中に「お得なポイント交換所」というものがあり、Pontaポイントをお買い物限定ポイントの「Pontaポイント(au PAY マーケット限定)」に交換することで、ポイントを増やして、支払いに使えるようになっています。

また、Pontaポイント(au PAY マーケット限定)は、au PAY ふるさと納税で、通常ポイントのPontaポイントと同様、自治体への寄付にも使えます。

auのスマホ

auのスマホで、Pontaポイントが使えます。auユーザーの場合、貯まったPontaポイントを、auのスマホの利用代金や機種変更時の機器代金に使えます。なお、現状では、UQモバイルとpovoは対象外となっています。

au PAY ポイント運用

au PAY ポイント運用で、Pontaポイントが使えます。

au PAY ポイント運用とは、貯まったPontaポイントを使って、無料で「投資体験(ポイントを使った資産運用の練習)」ができるサービスです。これは、貯まったPontaポイントを100ポイントから1ポイント単位で、実際の投資信託の値動きに連動した運用を行うことができるもので、うまくいけば、ポイントを増やすことができます。また、いつでも自由に引き出せて、いつものPontaポイントとして使えます。

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