iD(アイディ)

iD(アイディ)とは、NTTドコモが運営する、お店の端末にスマートフォンやカードなどをかざすだけで支払いが完了する、簡単・便利な電子マネーをいいます。これは、2005年12月にサービスが開始され、現在、Apple PayやGoogle PayなどでiDを設定したスマートフォン、iDの機能が付いたクレジットカード、iD専用カードなどで利用できるようになっています。

一般に電子マネーとは、決済手段として電子化したお金のことをいい、またiDと同じタイプの電子マネーとして、JCBが運営する「QUICPay」があります。

※iDという名称:「Identity」と「ID」に由来

目次:コンテンツ構成

iDの支払方法

電子マネーのiDでの支払いは、とても簡単です。

具体的には、お店のレジで、「iDで」と支払方法を伝え、iDが利用できるスマートフォンやカードなどをレジの端末(専用リーダー)にかざすだけです。そうすると、端末で決済音が鳴って、支払いが完了します。

なお、iPhoneの場合は、端末にかざす前に、顔認証もしくは指紋認証が必要です。

iD(アイディ)

iDの支払いタイプ

電子マネーのiDでは、「ポストペイ型」、「プリペイド型」、「デビット型」の3つの支払いタイプが用意されています。

現在、それぞれのタイプに対応するカードは、iDのサイトに記載されていますが、一つ注意しなければならないのは、スマートフォンなどで、Apple PayやGoogle Payなどでカードを設定する場合、アプリによって使えるカード会社が異なることです。

ポストペイ型

ポストペイ型は、利用した分をクレジットカード代金と一緒にまとめて支払う「後払いタイプ」で、事前のチャージは不要となっています。このような仕組みから、実質的にスマートフォンなどで、クレジット決済をしているのと同じなので、一番よく利用されています。

現在、iDの支払いタイプでポストペイ型は、iPhoneのApple Pay、AndroidのGoogle Pay、AndroidのiDアプリで使えますが、それぞれで使えるカード会社が異なっています。特に、Androidでは、iDアプリでは多くのカード会社が使えるのに対して、Google Payでは使えるカード会社が少ないのでご注意ください。

なお、Google Payを使うメリットとしては、Apple Payと同様、複数の電子マネーやIC乗車券などが一元管理できることです。

プリペイド型

プリペイド型は、事前にチャージした分だけを利用できる「前払いタイプ」で、使いすぎを防止できます。

現在、iDの支払いタイプでプリペイド型は、iPhoneのApple Pay、AndroidのGoogle Pay、AndroidのiDアプリで使えますが、それぞれで使えるものが異なっています。

プリペイド型で少し分かりずらいのは、LINE Payやメルペイなど、QRコード決済サービスでも、電子マネーのiDが使えるようになっていることです。これに関しては、QRコード決済とは別に、バーチャルプリペイドカードを発行して、iDでのタッチ決済にも対応する仕組みになっています。

デビット型

デビット型は、利用した分を即時に引き落とす「即時払いタイプ」で、銀行の預金口座の残高内で使えるので安心と言えます。

現在、iDの支払いタイプでデビット型は、iPhoneのApple Payと、AndroidのGoogle Payで使えますが、一方で、AndroidのiDアプリでは使えません。また、使えるカードが少ないのでご注意ください。

iDの使える場所

電子マネーのiDは、iDを設定したスマートフォン、iDの機能が付いたクレジットカード、iD専用カードなどがあれば、日本全国のiDマークのある店舗で、かざすだけで支払いができるようになっています。

具体的には、コンビニやスーパー、ドラッグストア、ファーストフード、ファミレス、居酒屋、量販店などで広く使え、また有名なところでは、大体使える感じです。

iDの仕組み

現在、電子マネーのiDは、スマホで利用することが一番多いですが、その仕組みが分からないため、利用するのを躊躇している方も多いのではないでしょうか?

iDの技術

iDは、他の電子マネーと同様、近距離無線通信技術のNFCのTypeFに準拠した「FeliCa(フェリカ)」を採用しています。これより、スマホでiDを利用するには、レジの端末とスマホが、この近距離無線通信技術を使って非接触型決済を行うことが必要であり、その仕組み面において、スマホ側で非接触型決済をする上で、アプリの設定が必要です。

なお、iPhoneも、Androidも、FeliCaのICカードが内蔵され、またFeliCaをコントロールするソフトウェアが組み込まれています。

iDのアプリ設定

スマホで、電子マネーのiDを使った非接触型決済をする上で、iPhoneとAndroidでは、それぞれアプリの設定が異なりますが、どちらも、ほんの数分で設定ができて、すぐにiDを利用できます。

iPhoneでは、標準装備のウォレットアプリに、「iD」対応のカードを設定して、Apple Payで利用できるようにするだけです。

一方で、Androidでは、ダウンロードしたGoogleウォレットアプリに、「iD」対応のカードを設定して、Google Payで利用できるようにするか、またはiDアプリに、「iD」対応のカードを設定して利用できるようにするだけです。この時、Androidでは、フェリカをコントロールするソフトウェアである、おサイフケータイアプリが必須となっています。

<Apple PayとGoogle Pay>

◎複数の電子マネーやIC乗車券などを一元管理できる「非接触型決済サービス」で、現在、iDだけでなく、QUICPayやnanaco、Suicaなども利用できる。

◎その位置づけとしては、電話やメール、ネット接続などと同様、スマホのサービスの一つとして認識するのがよい。

iDのメリット

電子マネーのiDのメリットについて、5つほど説明したいと思います。

すばやく簡単に支払える

iDでは、スマートフォンやカードなどをお店の端末にかざすだけで、すばやく簡単に支払いが完了します。また、一定額を超えた場合も、端末にかざして暗証番号を入力することで利用可能となっています。

様々な決済サービスに対応している

iDは、後払いのクレジットカード、前払いのプリペイドカード、即時払いのデビットカードに対応しています。

ポイントを貯められる

iDで支払った分は、クレジットカードのポイントの対象となるので、ポイント還元率の高いカードを利用すれば、少額利用でもポイントを貯めることができます。

セキュリティ面で安全である

iDで支払う場合、自分でスマートフォンやカードなどを端末にかざすので、カード番号やセキュリティコードの盗用、暗証番号の盗み見などを防ぐことができます。

非接触なので、衛生面で安心である

iDで支払う場合、現金やカードを手渡ししないので、感染症対策など、衛生面でも安心と言えます。

iDの注意点

iDを利用するにあたって、2つほど注意点を説明したいと思います。

iDに対応していないカードでは使えない

iDに対応していないカードで、代表的なものとしては、JCB、AMEX、三菱UFJニコス、楽天カード、PayPayカードなどがあり、これらは、iDでは使えませんが、一方で同じような電子マネーであるQUICPayに対応しています。

このように、iDに対応していないカードでも、QUICPayに対応していることがあるので、この場合は、QUICPayを利用するのもよいでしょう。

紛失や盗難にあった場合は、迅速な対応が必要

iDが利用できるスマホやカードなどが紛失や盗難にあった場合は、迅速な対応が必要です。この場合、カード発行会社に至急連絡をすると共に、行方の分からないスマホについては、利用停止の対応を行います。

◎iPhoneでは、「iPhoneを探す」機能で紛失モードに設定することで、Apple Payの利用を一時停止できる。

◎Androidでは、「端末を探す」を使って、端末をロックすることでGoogle PayやiDアプリの利用を一時停止できる。

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