国際証券

国際証券は、現在の三菱UFJモルガン・スタンレー証券の前身会社の一つです。日本の証券業界において、昭和から平成の一時期(1981年-2002年)に大きく飛躍した会社で、東証一部上場の準大手証券の一つとして世間に知られていました。

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国際証券の概要(大きく変遷)

国際証券は、発足以来、野村證券系の準大手証券会社で、「野村の別動隊」と揶揄されるほど野村證券と親密でしたが、一方で独自路線も模索しました。

具体的には、投資信託の運用・販売、法人や国際部門の強化などに努め、また国際投信委託や国際投資顧問などの関連会社を設立しました。特に債券と投資信託のリテール向け販売に強味を持ち、例えば、毎月決算型ファンドの「グローバル・ソブリン・オープン」は一世を風靡しました。

当時、日本の証券業界において、国際証券は堅実経営であったことから、準大手証券の中で高い収益力を誇り、またバブル破綻の後遺症(痛手)は比較的軽微でした。

そのような同社も、金融業界の激変の流れの中で、野村證券系からMUFGグループに移行し、現在は三菱UFJ証券ホールディングス傘下の「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」となっています。

<国際投信委託と国際投資顧問のその後>

国際投信委託と国際投資顧問は、1983年に合併して「国際投信投資顧問」となり、その後、2015年に三菱UFJ投信と合併して「三菱UFJ国際投信」となっている。

国際証券の沿革(1981年-2002年)

国際証券は、1981年に八千代證券と光亜証券、および野村グループで投資信託販売に特化していた野村證券投資信託販売が合併して誕生しました。発足以来、野村證券系の準大手証券会社として活動し、債券や投資信託のリテール向け販売に強味を持ち、また業績面は順調に推移していました。

1990年代の終わりに起こった金融危機では、堅実経営であったことから痛手は少なかったですが、金融業界の激変の中で、MUFGグループに移行し、その後、グループ内の会社再編により、現在は「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」となっています。

◎1948年にトヨタ自動車の出資により八千代證券が設立される。

◎1981年に八千代證券が光亜証券、野村證券投資信託販売と合併し、商号を「国際証券」に変更する。

◎1987年に国際証券が東証・大証・名証の第二部に上場する。

◎1989年に国際証券が東証・大証・名証の第一部に上場する。

◎1999年に野村證券が保有する国際証券の株式を東京三菱銀行に譲渡し、同行子会社になる。

◎2002年に国際証券が東京三菱証券、東京三菱パーソナル証券、および一成証券と合併し、商号を「三菱証券」に変更する。

◎2005年に三菱証券がUFJつばさ証券と合併し、商号を「三菱UFJ証券」に変更する。

◎2010年に三菱UFJ証券がモルガン・スタンレー証券(現・モルガン・スタンレーMUFG証券)のインベストメントバンキング業務を統合し、商号を「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」に変更する。

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