経済協力開発機構(OECD)

読み方: けいざいきょうりょくかいはつきこう
英語名: Organisation for Economic Co-operation and Development
分類: 国際機関

経済協力開発機構(OECD)は、フランスのパリに本部を置く、先進諸国を中心とした経済に関する国際機関をいいます。これは、世界中の人々の経済的・社会的福祉を向上させる政策を推進することを使命としており、各国政府が共通の問題について経験を共有し、その解決策を探るために協働できる対話の場となっています。また、経済的・社会的・環境的な変化をもたらす事について理解するため、各国政府と一緒に取り組んでいます。

近年では、従来の国際マクロ経済動向や貿易、開発援助といった分野に加え、持続可能な開発やガバナンスといった新たな分野についても、加盟国間の分析・検討を行っています。

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経済協力開発機構(OECD)の加盟国

経済協力開発機構(OECD)は、2019年12月末時点で、36カ国が加盟しています。

●EU加盟国(23カ国)

イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、アイルランド、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア

●その他(13カ国)

アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、ノールウェー、アイスランド、トルコ、日本、韓国、チリ、イスラエル

経済協力開発機構(OECD)の設立経緯

第二次世界大戦後、米国のマーシャル国務長官は、経済的に壊滅状態にあった欧州各国の再建を目的とした援助プログラム「マーシャルプラン」を発表したのを契機に、1948年4月に欧州16カ国で「欧州経済協力機構(OEEC)」が発足し、これが経済協力開発機構(OECD)の前身となりました。

その後、欧州経済の復興に伴い、当初の目的をほぼ達成するに至り、その仕組みを大西洋両岸にまたがる先進諸国の経済協力機構に組み替えようとする動きが現れ、1961年9月にOEEC加盟国に米国とカナダが加わり、新たに「OECD」が発足しました。(日本は、1964年にOECD加盟国となった)

経済協力開発機構(OECD)の目的と活動

OECD条約には、「経済成長」、「開発途上国援助」、「多角的な自由貿易の拡大」の3つの目的が明記されています。昨今では、国際社会や経済が多様化するのに伴い、この3つに加え、環境、エネルギー、農林水産、科学技術、教育、高齢化、年金・健康保険制度といった経済・社会の広範な分野で積極的な活動を行っています。

経済協力開発機構(OECD)の運営機関

経済協力開発機構(OECD)の意志決定機関として「理事会」があり、閣僚レベルが参加する「閣僚理事会」(最高機関、年1回開催)と常任代表による「通常理事会」(頻繁に開催)が開かれています。また、主要な問題に関する検討を行う場として「新執行委員会」(年2回開催)があるほか、OECDの三大目的に添う形で経済政策委員会、貿易委員会、開発援助委員会があり、全体で約30の委員会が多岐にわたる分野において活動しています。

なお、エネルギー問題を検討する付属機関として「国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)」があります。

経済協力開発機構(OECD)の主な特色

経済協力開発機構(OECD)の主な特色として、以下が挙げられます。

・市場経済を原則とする先進諸国の集まりである
・1700名を超える専門家を抱える「世界最大のシンクタンク」である
・多様な問題に関して政策協調を図るための協議の場を提供している
・政治や軍事を除き、経済や社会のあらゆる分野の様々な問題を取り上げ、研究・分析し、政策提言を行っている
・農業や税務、化学物質の安全性など、様々な分野における国際基準も策定している

経済協力開発機構(OECD)の取り組み

経済協力開発機構(OECD)では、現在、各国政府による以下の取り組みを支援しています。

・市場と市場を機能させる組織に対する信頼感を取り戻すこと
・将来の持続的な経済成長の土台となる健全な財政を再建すること
・技術革新、環境に配慮した「グリーン成長」戦略、新興経済国の発展による新たな成長の源泉を促進・支援すること
・あらゆる世代の人々が今後の仕事で、生産的に、かつ満足して働くための技能を習得できるようにすること