第二地方銀行(第二地銀)

読み方: だいにちほうぎんこう
分類: 金融機関

第二地方銀行(第二地銀)は、平成の初めに相互銀行や信用金庫から普通銀行に転換し、主たる営業基盤を地方に置く銀行をいいます。これは、社団法人第二地方銀行協会の会員で、また金融庁の銀行免許一覧において「第二地方銀行」の欄に記載されている金融機関を指します。

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第二地方銀行の誕生と統廃合

第二地方銀行は、平成の初めに、金融制度改革の一環として「合併転換法(金融機関の合併及び転換に関する法律)」に基づいて、中小金融機関が普通銀行になったものです。

大半が相互銀行から普通銀行に転換したものですが、中には信用金庫から普通銀行に転換したもの(八千代信用金庫→八千代銀行:現・きらぼし銀行)もあります。また、その後、営業を譲り受けることを目的として新たに免許を受けたもの(2001年:東京相和銀行→東京スター銀行)もあります。

元来、第二地銀は、地方に密着した金融機関であり、その成り立ちから規模が小さく、かつ経営基盤も強くなかったことから、バブル崩壊後に10社超が経営破綻しました。さらに、同じ地域や近隣地域を基盤とする、より規模の大きな地方銀行に吸収合併や統合されたところも10社超あります。

<第二地方銀行協会の会員資格(定款の第5条)>

この協会の会員たる資格を有する者は、平成元年2月1日以降、金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和43年法律第86号)第6条第5項の規定に基づいて銀行法により免許を受けたとみなされた銀行及び会員から営業を譲り受けることを目的として新たに免許を受けた銀行であって、主たる営業基盤が地方的なものする。

第二地方銀行の一覧

第二地方銀行は、バブル崩壊による経営破綻や吸収合併などにより、1989年に68行(相互銀行2行含む)だったのが、現在は37行と大きく激減しています。

●北海道(1)

北洋銀行

●東北(5)

北日本銀行、仙台銀行、きらやか銀行、福島銀行、大東銀行

●関東(6)

栃木銀行、東和銀行、京葉銀行、東日本銀行、東京スター銀行、神奈川銀行

●甲信越(2)

大光銀行、長野銀行

●北陸(2)

富山第一銀行、福邦銀行

●東海(4)

静岡中央銀行、愛知銀行、名古屋銀行、中京銀行

●近畿(1)

みなと銀行

●中国(4)

島根銀行、トマト銀行、もみじ銀行、西京銀行

●四国(4)

徳島大正銀行、香川銀行、愛媛銀行、高知銀行

●九州(7)

福岡中央銀行、佐賀共栄銀行、長崎銀行、熊本銀行、豊和銀行、宮崎太陽銀行、南日本銀行

●沖縄(1)

沖縄海邦銀行

地方銀行のグループ化

第二地方銀行は、時代の変化(競争激化、人口減少、事業モデル転換)の中、有力地銀のグループに入ったり、第二地銀同士でグループ化したりするなど、再編が進行しています。

●じもとホールディングス

きらやか銀行、仙台銀行

●コンコルディア・フィナンシャルグループ

横浜銀行、東日本銀行

●関西みらいフィナンシャルグループ

関西みらい銀行、みなと銀行

●山口フィナンシャルグループ

山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行

●トモニホールディングス

徳島大正銀行、香川銀行

●ふくおかフィナンシャルグループ

福岡銀行、熊本銀行、親和銀行

●西日本フィナンシャルホールディングス

西日本シティ銀行、長崎銀行

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