ロールオーバー

英語: Rollover
分類: 限月

ロールオーバー(Rollover)は、先物取引オプション取引において、保有しているポジションを取引最終日までにいったん決済し、次の期限(次限月)以降のポジションを新たに作り直すことをいいます。

当限のポジションが最終決済日(各SQ)をもって消滅してしまう(一定期間毎に最終決済日を迎える)ことから、当限の取引最終日までに期先(次限月)以降のポジションに乗り換えることを指し、通常、これを行うことにより、ポジション(取引残高)を維持することができます。

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ロールオーバーのマーケットでの進行

ロールオーバーは、取引所(マーケット)において、最終決済日の1~2週間前から徐々に進行し、その進捗状況は「期近物と期先物の建玉の推移」を見ることで確認できます。また、マーケットにおいて、ロールオーバーが順調に進まず、建玉が高水準のままだと、SQ算出日に向けて仕掛け的な短期売買が膨らみ、相場を不安定にすることもよくあります。

例えば、日本の株式市場においては、日経平均先物(日経225先物)のロールオーバーが時として波乱要因になることがあります。

ロールオーバーの他の意味での活用

ロールオーバーは、外国為替証拠金取引やCFD取引などで、ポジションを翌日に持ち越し、決済期限を繰り延べることを意味する場合や、また借入を行っている企業等が返済期日に同額の借入を行って、事実上の借入期間の延長を行うことを意味する場合にも使われます。

さらに、NISAでは、非課税期間が終了した際に、保有している金融商品を翌年の非課税投資枠に移行する(非課税期間を延長する)ことを意味する場合にも使われます。

ロールオーバーの使用例

・ロールオーバーが進んでいないと、短期で多額の取引が生じる可能性がある
・人民銀が満期となったリバースレポの大半をロールオーバーする公算が大きい
・明日のSQ(特別清算指数)算出に向けた先物ロールオーバーは、順調との見方が広がり、需給懸念も後退した

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