信託受益権

読み方: しんたくじゅえきけん
分類: 仕組み

信託受益権は、信託において、単に「受益権」とも呼ばれ、受益者が有する信託行為に基づく各種権利の総称をいいます。これは、受託者に信託した資産(信託財産)から発生する収益を、その保有者が受け取ったり、利用したりする権利のことを指します。

信託受益権の定義

信託受益権は、信託法において、以下のように定義されています。

<信託法第2条7(定義)>

この法律において「受益権」とは、信託行為に基づいて受託者が受益者に対し負う債務であって、信託財産に属する財産の引渡しその他の信託財産に係る給付をすべきものに係る債権(受益債権)及びこれを確保するために、この法律の規定に基づいて受託者その他の者に対し一定の行為を求めることができる権利をいう。

信託と信託受益権

信託とは、委託者受託者に対して財産権の移転その他の処分をし、信託目的に従って、受託者が受益者のために信託財産の管理・処分をすることをいいます。また、その対象によって、委託者自身が受益者となる「自益信託」と、委託者と受益者が別人である「他益信託」があります。

通常、受益者は、受託者に対して、信託行為(信託を設定する法律行為)に基づいて信託利益の給付を受ける権利である「信託受益権」を有すると共に、このような権利を確保するために、受託者に対して、帳簿閲覧請求や信託違反行為の差止請求などをする権利も有しています。

信託受益権の例

例えば、証券投資信託や不動産投資信託などでは、受益権は均等に分割され、受益者は保有する受益権の口数に応じて、信託財産の運用収益の分配、償還金の受領、信託財産の一部解約請求、受益権の買取請求などの権利を有しています。

この場合、受益権は受益証券によって表示され、その行使や譲渡は受益証券によって行われます。