作為的相場形成

読み方: さくいてきそうばけいせい
分類: 不公正取引

作為的相場形成は、第三者(他の投資家)の取引を誘引する意図(目的)がなかったとしても、取引の状況から見て、実勢を反映しない相場を作為的に形成したものと客観的に認められる取引をいいます。

現在、自由でオープンなマーケット(市場)において、人為的な操作により公正な価格形成が阻害され、他の投資家に不測の損害をもたらす恐れがあるため、作為的相場形成は法令諸規則等で禁止されています。

なお、「作為的相場形成」に対して、相場を意図的に変動させ、第三者に誤解させることによって、その変動を利用して自己の利益を得ようとする取引を「相場操縦」と言います。

<作為的相場形成の事例>

・自己保有の銘柄を高値で売り抜けるために、対象銘柄の株価を引き上げる取引
・決算期末に自己保有の銘柄の評価を上げるために、対象銘柄の株価を引き上げる取引
・信用取引において自己建玉を優位に決済するために、対象銘柄の株価を引き上げる(引き下げる)取引
・他社償還条項付債(EB)の判定条件を満たす・満たさないようにするために、対象銘柄の株価を作為的に調整する取引

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