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マクロ経済スライド

読み方: まくろけいざいすらいど
分類: 年金財政

マクロ経済スライドは、賃金や物価の改定率を調整して、緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みをいいます。

2004年の年金改革で導入されたもので、将来の現役世代の負担が過重なものとならないように、最終的な負担(保険料)の水準を定め、その中で保険料等の収入と年金の給付水準を調整するというものです。

具体的には、賃金や物価による改定率から、現役の被保険者の減少と平均余命の伸びに応じて算出した「スライド調整率」を差し引くことによって、年金の給付水準を調整します。また、この仕組みは、賃金や物価がある程度上昇する場合には、そのまま適用しますが、賃金や物価の伸びが小さく、適用すると年金額が下がってしまう場合には、調整は年金額の伸びがゼロになるまでにとどめます。

一般にマクロ経済スライドは、少子高齢化で現役世代の負担が際限なく膨らむとの不安を防ぐ狙いで導入されましたが、政府がデフレ時には適用しないという条件を付けたことから、導入以来、8年間実施されず、2015年4月になって初めて適用されました。

そのため、適用時に年金の支給額は、現役世代の収入と比べて、62.7%と高止まりしており、マクロ経済スライドを予定通り2007年から適用していれば、54%に抑制できる見通しであったことから、結果として年金財政を大きく悪化させる一因となりました。