スピンオフ

英語: Spin-off
分類: 企業再編

スピンオフ(Spin-off)は、ビジネスにおいては、企業の一部門や活用されていない研究開発成果、事業アイデア(事業化シーズ)などを切り離し、一企業として独立させ、事業展開を行うことをいいます。

企業の組織再編の一つで、企業内の事業等を独立させて新会社を作るものであり、通常、新会社が元の会社と資本関係を継続させる場合を指します(新会社の株式を親会社の株主に割り当てる方式を指すこともあり)。また、スピンオフに対して、独立後の新会社が元の企業と資本関係が切れる場合には「スピンアウト」と言います。

一般にスピンオフは、新興企業が大きくなりすぎた組織をグループ企業に再編する場合や、大企業がリスクの高い新規事業に取り組むにあたって小回りの利く子会社として設立する場合などに利用され、通常、元の企業のブランドや販売チャネルなどの経営資源を活用することができます。

ちなみに、日本において、1935年に富士電機から分離した富士通、1937年に豊田自動織機から分離したトヨタ自動車、1972年に富士通から分離したファナックなどは、スピンオフから元の親会社を凌ぐ世界的企業になった成功事例として知られています。

※スピンオフは、メディア業界においては、テレビや映画、マンガなどの「派生作品」という意味で使われる。

iFinancial TV