基礎的財政収支/プライマリーバランス

読み方: きそてきざいせいしゅうし
英語名: Primary balance(PB)
分類: 財政

基礎的財政収支は、「プライマリーバランス(PB)」とも呼ばれ、国や地方自治体において、財政の健全性を表す基本指標(財政規律の基準)をいいます。これは、国の場合、新規国債発行額を除いた歳入総額(税収・税外収入)と、国債費(国債の元本返済や利子支払いにあてられる費用)を除く歳出総額(政策経費)との収支(バランス)のことをいい、国の社会保障や公共事業、防衛、地方交付税交付金などの政策経費が、毎年の税収等でどの程度賄われているかを示します。

一般に国の財政において、政策経費が税収等より少ないと黒字になり、逆に政策経費が税収等を上回って赤字になると国の借金が増えることになります。また、基礎的財政収支(PB)が赤字の場合、新たに国債を発行することで借金を重ね、将来世代に負担を転嫁する(先送りする)ことになります。なお、PBが黒字にならない限り、借金の総額は減らないため、PBの改善は、財政健全化に向けた第一歩と言われています。

日本の基礎的財政収支の状況

1990年代以降、日本では、バブル崩壊後の景気対策や高齢化による社会保障費の増大などで政策経費が大きく膨らみ、基礎的財政収支は1992年度から一貫して赤字状態が続いています。また、歴代政権下において、財政再建の意欲(問題意識)が非常に低く、雪だるま式に悪化させました。その結果、現在、日本の債務残高の対GDP比は、主要先進国の中で最悪の水準になっています(大半の国が100%未満で、日本は200%を超えており、イタリアより悪い)。

<日本の債務残高の対GDP比>

・2005年:184.9%
・2010年:215.9%
・2015年:238.1%
・2018年:240.0%

日本の基礎的財政収支の目標

これまで、国際社会でも、日本の財政状況について厳しい指摘がされており、2010年にカナダのトロントで開かれたG20首脳会議において、日本政府は国際公約として、2015年度に国内総生産(GDP)に対する基礎的財政収支(PB)の赤字額の割合を2010年度比で半減し、さらに2020年度に黒字化する目標を掲げました。

しかしながら、2018年に安倍政権下において、2020年度のPBの黒字化は結局断念され、達成時期を2025年に先送りされました。