信用スコア
読み方: | しんようすこあ |
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英語: | Credit Score |
分類: | 金融サービス |
信用スコアは、「クレジットスコア」とも呼ばれ、個人の社会的な信用度を数値化したものをいいます。
具体的には、年齢・性別・学歴・職業・勤続年数・収入等の個人属性、クレジットカードの利用状況、ローンの利用状況、ネットサービスの利用状況など様々なデータを元に、独自のアルゴリズムを用いて、個人の信用度をスコアリングしたものを指します。
ここでは、信用スコアの概要について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
信用スコアの注目
信用スコアは、中国における信用スコアサービス(アリババグループの「芝麻信用」)の短期間での成功、機械学習やAI技術の急速な進歩、C2Cやシェアリングサービスの普及などを背景に世界的に注目され、また日本においては、2017年頃からIT企業や金融機関などが新規事業の一つとして参入しています。
なお、カード社会の米国においては、中国より先に、クレジットカードの支払履歴や借入残高などの利用状況から算出した「クレジットスコア(FICO、VantageScore)」が広く利用されているほか、昨今では、新興企業の新たな信用スコアも登場しています。
※C2C:Consumer to Consumer
信用スコアの仕組み
信用スコアは、基本的な仕組みとして、以下のようになっています。
(1)スコアリングに必要な各種データを収集する
(2)独自のアルゴリズムで、個人をスコアリングする
(3)スコアを提携先に提供し、社会の中で活用する(フィードバックで、さらにスコアリングの精度を高める)
信用スコアのメリット
信用スコアは、個人と事業者の双方で以下のようなメリットがありますが、その一方で、新たな格付け社会による差別や不正なスコア向上などの課題もあります。
個人側のメリット
・低金利でローンを借りられる可能性がある
・クレジットカードの優遇が拡大する可能性がある
・各種サービスの利便性が向上する可能性がある
・C2C等で相手から信用してもらいやすくなる
事業者側のメリット
・リピート率が高まる傾向がある
・利用者のモラルが向上する傾向がある
・利用者の不正行為が減少する傾向がある
・料金未払率等が低下する傾向がある
・未返還率・紛失率等が低下する傾向がある
中国の信用スコア
中国では、政府主導の政策として、社会信用システム構築が推進されており、そういった中でネットや電子決済などの普及により、短期間で信用スコアサービスが普及しました。特にアリババ系列のアントフィナンシャルによる「芝麻信用」は、世界で最先端とも言えるサービスを提供しています。
・アントフィナンシャル:芝麻信用(ジーマ信用)
・テンセント:騰訊征信(テンセント信用)
日本の信用スコア
日本では、現状、信用スコアサービスは模索中ですが、新たな可能性を秘めた市場として、IT企業や金融機関などが参入を図っています(以下は、大手系)。
・LINE:LINE Score
・NTTドコモ:ドコモスコアリング
・J.Score(みずほ+ソフトバンク):AIスコア
・セカンドサイト(新生+グリフィン):SXスコア