資産査定

読み方: しさんさてい
分類: リスク管理

資産査定は、「ストレステスト」とも呼ばれ、経済状況が大きく悪化したり、金融市場が混乱したりしても、資金繰りに困らずに業務が続けられるかという視点で、金融機関の抵抗力の強さを見る点検手法をいいます。

21世紀になって起ったサブプラム問題欧州債務危機などの金融危機の反省を踏まえ、政府や中央銀行などの監督当局が金融機関の保有している債券や株式、融資、預金などの状況をくまなく調べるもので、現在、米国と欧州では、定期的にストレステストを実施し、体力の弱った金融機関を早めに見つけ出して、事前に対策を取るようになっています。

一方で、日本(金融庁の検査)では、資産査定とは、金融機関の保有する資産を個別に検討して、回収の危険性または価値の毀損の危険性の度合いに従って区分することであり、預金者の預金等がどの程度安全確実な資産に見合っているかをいいます。すなわち、資産の不良化により、どの程度の危険に晒されているかを判定するもので、また金融機関自らが行う資産査定は「自己査定」と呼ばれます。

ちなみに、M&Aなどで「資産査定」と言った場合は、貸借対照表(B/S)に計上されている資産の実在性を確認し、査定日時点における価値を算定することをいいます。

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