オイルシェール

英語: Oil shale
分類: 石油

オイルシェール(Oil shale)は、「油母頁岩」や「油質頁岩」、「油頁岩」とも呼ばれ、石油になる前段階の炭化水素分を多く含む堆積岩(たいせきがん)をいいます。

具体的には、堆積岩中にケロジェン(加熱などにより石油または石油ガスに変化し得る固体高分子有機物質)が比較的高濃度(油分10%前後)で蓄えられた堆積岩(泥岩)を指し、通常、4%以上のものがオイルシェールに分類されます。

目次:コンテンツ構成

石油鉱床とオイルシェール

ケロジェンを含む堆積岩が、非常に長い年月により地中深くで熱と圧力を受けてケロジェンが変化し(続成作用)、貯留岩(砂岩、石灰岩)に染み込んだ液状の有機成分が「石油」であり、この石油を通す隙間のない岩石に遮られた地層構造に移動・集積したものが「石油鉱床」です。

一方で、ケロジェンに対する続成作用があまり働かず、地表近くに残留した堆積岩(泥岩)が「オイルシェール」です。石油工業連盟によると、世界のオイルシェールの埋蔵量は約3兆5000億バレルで、その約7割が米国内にあると言われます。

一般にオイルシェールは、通常の原油と比べた場合、生産コストが高いのが難点で、昨今の米国では、シェール層から採掘できるシェールオイルがコスト面で割安となり、在来油田に代わるものとして主流となっています。

オイルシェールの採掘と粗油

オイルシェールは、通常、比較的浅い地層(深度1,000m以浅)にあるため、地表に露頭が現れている鉱床を露天掘りで採掘することになります。

また、採掘した後に粗油をつくる工程(製油)は比較的簡単で、オイルシェールを適当な大きさに破砕した後、乾留炉の中で無酸素状態でセッシ500度程度に昇温すると、ケロジェンが熱分解を起こし、その生成物が気体として蒸発して出てくるので、それを集めて取り出し、冷却した上で油水分離すると「粗油」が得られます(自重の10%前後の油が抽出可能で、石油と同等の沸点範囲を持つ有機成分から成る)。

現在、オイルシェールの工業的利用は、エストニアや中国、ブラジルなどで盛んであり、ドイツやイスラエル、ロシアなどでも実施されています。