受益証券発行信託

読み方: じゅえきしょうけんはっこうしんたく
分類: 信託種類

受益証券発行信託は、受益権を表示する有価証券(受益証券)を発行する信託をいいます。これは、委託者から拠出された信託財産受託者が管理し、信託財産からの収益や信託財産を受領する権利等(受益権)を受益証券という形にして発行するものです。

従来は、受益権の有価証券化は、特別法(貸付信託法や投信法など)がある場合に限定されていましたが、2007年の改正信託法の施行により、信託行為に定めを置くことにより、受益権を表示する有価証券(受益証券)を発行できるようになりました(受益権原簿や受益権譲渡の特例、受益証券に関する規定等が整備された)。

現在、受益証券発行信託は、例えば、貴金属等を信託財産とする「内国商品現物型ETF」や、ETN(指数連動証券)を信託財産とする「有価証券信託受益証券」として利用されています。また、日本の金融市場を活性化するために、本信託の仕組みを活用した「日本版預託証券(JDR:Japanese Depositary Receipt)」も期待されています。

※JDR:海外の企業が自国で発行する株式を信託銀行等に信託し、それによって発行される受益証券発行信託の受益証券を日本の証券取引所に上場することで、従来より簡便かつ円滑な日本での資金調達が可能となるもの。

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