担保

読み方: たんぽ
分類: 担保・保証

担保は、広義では、将来生じるかもしれない不利益に備え、予め補填(補い)の準備をすること、または既に生じた不利益に対して補いをすることをいいます。これは、狭義(債権・債務)では、債務者債務を履行しない場合に備えて、予め債権者に提供される、債権弁済を確保する手段となるものをいいます。

ここでは、身近な債権・債務の「担保」について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

担保の概要について

担保とは、債権・債務においては、万一の債務不履行に備えて、予め債権者に提供され、債務の弁済を確保する手段となるものをいいます。また、債権者が有する、担保に対する権利を「担保権」と言い、通常は、特定の物を債権の担保に供することを目的とする物権である「担保物権」を指します。

なお、金融機関が取得する担保物権の種類には、預金担保や受取手形担保、有価証券担保、債権担保、動産担保、不動産担保などがあります。

|担保の構成要素

担保は、通常、被担保債権、担保目的物、担保権者、担保権設定者から構成されます。

被担保債権
担保によって履行が保証されている債権。

|担保目的物|
被担保債権の担保として供された事物。

|担保権者|
担保権設定者から担保の設定を受けた被担保債権を有する債権者。

|担保権設定者|
担保目的物を提供した被担保債権の債務者、または担保目的物を提供した第三者。

担保の構成要素(ローンの場合)

|担保の効力

担保には、被担保債権の履行を強制する効力があり、大きく分けて、以下の二つの効力があります。

|優先弁済的効力|
債務不履行の際に、担保目的物から、他の債権者に先立って、優先的に債権の充足を受けられる効力。

|留置的効力|
債務不履行の際に、担保目的物を留置できることで、間接的に債務者に履行を強制する効力。

|担保の分類

担保には、大きく分けて、抵当権や質権など特定の財産をもって担保とする「物的担保」と、債務者以外の第三者の一般財産をもって担保とする「人的担保」の二つがあります。

物的担保
特定の物や権利といった財産によって、債権を保全するものをいう。これには、民法に物件としての規定がある「典型担保(担保物件)」、民法に物件としての規定がない「非典型担保」、特別法上の約定担保物権(企業担保権)がある。

人的担保
債務者以外の人が、債務者に代わって、債務を履行することを付す契約をいう。これには、「保証」や「連帯債務」などがある。

物的担保の種類について

物的担保は、「物上担保」や「対物担保」とも呼ばれ、債務者または第三者の財産に対して、直接支配できる権利を設定しておき、債務者が義務を果たせない場合に、当該財産から優先的に債務を履行することができる保全方法で、代表的なものとして、「質権」や「抵当権」、「根抵当権」、「譲渡担保」があります。

質権

質権は、債務者または第三者(担保提供者)から受け取った担保物を、債務が弁済されるまで留置し、また弁済されない場合は、その担保物から優先して弁済を受ける権利をいいます。

抵当権

抵当権は、特定の債権を保全するための担保権で、債務者または第三者(担保提供者)が提供した担保物の占有を債権者に移さず、抵当権設定者の手元に留めて、それを使用・収益させながら、万が一、債権が弁済されない時は、その担保物を(任意)競売し、その代金により他に優先して弁済を受ける権利をいいます。

根抵当権

根抵当権は、一定の範囲に属する不特定の債権を、極度額を限度として担保するために設定される一種の抵当権をいいます。

譲渡担保

譲渡担保は、特定の債権の担保として、債務者または第三者(担保提供者)が提供した担保物の所有権を担保の目的をもって債権者に移転し、債権が弁済されない場合は、その担保物から他に優先して弁済を受ける権利をいいます。

人的担保の種類について

人的担保は、「対人担保」とも呼ばれ、債務者が債務を弁済しない場合に、債務者以外の者に帰属する財産によって債務の弁済を確保する保全方法で、代表的なものとして、「保証」や「連帯債務」があります。

保証

保証は、債務者が債務を履行しない場合に、代わって債権者に債務を履行する義務を負うこと、およびそのことを約束する契約をいいます。

連帯保証
債権者に対して、保証人が主たる債務者と連帯して債務を保証すること。

|単純保証|
連帯保証と区別するための用語で、主たる債務者の債務を債権者に対して保証すること。「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」の二つの権利を有す。

連帯債務

連帯債務は、複数の人が一つの債務を連帯して負担する(返済義務を負う)ことをいいます。これは、複数の債務者が、一つの同じ内容の債務について、各自独立して全ての弁済をする義務を負い、かつ債務者の一人が全部の弁済を行えば、他の債務者も債務を免れるという仕組みになっています。