アジアインフラ投資銀行(AIIB)

読み方: あじあいんふらとうしぎんこう
英語名: Asian Infrastructure Investment Bank (AIIB)
分類: 世界経済|国際機関

アジアインフラ投資銀行(AIIB)は、中華人民共和国(中国)が主導するアジア太平洋地域のインフラ整備を支援する国際金融機関をいいます。これは、2013年10月に習近平国家主席が創設を提唱したもので、世界第2位の経済大国になった中国が、アジア開発銀行など既存の国際機関で発言力の向上が進まないことへの不満や中国企業の海外進出の思惑などがあり、独自の構想に動いたものです。

深刻な投資資金の不足に悩むアジア諸国にとっては、立ち遅れたインフラ整備を支援するという提案(AIIB)を拒否する理由が全くなく、2015年初めまでは、参加国の大部分が支援を受ける側のアジア諸国で、先進国や富裕国で名を連ねるのは一部にとどまっていました。その動向が変わったのは、2015年3月12日に日米欧の主要7カ国会議(G7)で、初めて英国が参加方針を発表し、その後、ドイツ・フランス・イタリアなども参加方針を発表しました。これにより、欧州の先進国が参加することで、AIIBの本格的な(信用力のある)国際機関としての体裁が整い、創設後の資金調達でも高い格付けが得られる可能性が高まりました。

欧州勢の参加背景には、中国の積極的な働きかけがあり、また日米に比べて中国への警戒感が薄く、AIIBへの関与が成長市場のアジアでのビジネス拡大の好機になるという経済的実利がありました。一方で、既存のアジア開発銀行(ADB)を主導してきた日本や米国は、中国のアジア地域への影響力が強くなることを懸念すると共に、AIIBの組織運営や意思決定プロセス、審査基準などが不透明などとして距離を置いており、さらなる先進国の追随に警戒感を強めています。

AIIBの基本事項

・本部:中華人民共和国(北京)
・設立:2015年末までに設立予定
・資本金:1000億ドル(中国が最大拠出国)
・事業内容:新興国のための国際投資機関
・初代総裁:中国の元財務官・金立群氏(就任予定)

AIIBの創設メンバー57カ国(2015/4/15)

<アジア:19カ国>

中国、韓国、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、インド、バングラデシュ、モルディブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、スリランカ

<旧ソ連:7カ国>

ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、アゼルバイジャン、キルギス、グルジア

<オセアニア:2カ国>

オーストラリア、ニュージーランド

<中東:9カ国>

サウジアラビア、カタール、オーマン、クウェート、UAE、ヨルダン、トルコ、イスラエル、イラン

<アフリカ:2カ国>

エジプト、南アフリカ

<欧州:17カ国>

英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、スイス、ルクセンブルク、オーストリア、オランダ、デンパーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランド、ポーランド、マルタ

<中南米:1カ国>

ブラジル