ドコモ経済圏

ドコモ経済圏とは、日々の生活の中で、NTTドコモが提供する様々なサービスを利用することによって、「dポイント」が効率的に貯まって使える、お得な生活ができる仕組み(場所)をいいます。これは、NTTドコモでは、特に用語として定義していませんが、ドコモの事業内容を見ると、非通信領域にあたる「スマートライフ事業」で提供されているもののようです。

目次:コンテンツ構成

ドコモ経済圏の基本事項

ドコモ経済圏の基本事項として、dポイント、対象範囲、ツールとアプリについて、簡単に説明したいと思います。

ドコモ経済圏のdポイント

dポイントとは、携帯電話の契約者数が国内No.1のNTTドコモが提供する、共通ポイントサービスをいいます。

これは、ドコモユーザーだけでなく、dアカウントを作成すれば、誰でも「dポイントクラブ」に入会することにより、利用できるようになっています(dポイントカードの提示で、dポイントが貯まって使える)。また、dポイントクラブでは、5つの会員ランクが用意されており、ポイント獲得数に応じて、dポイントの進呈倍率がアップします。

現在、dポイントは、楽天ポイントやPontaポイント、Vポイントなどと共に、日本で広く利用されている共通ポイントの一つで、特にドコモユーザーにとっては、うまく活用すれば、多くのポイントが貯められます。

ドコモ経済圏の対象範囲

ドコモ経済圏は、大きく分けて、「ドコモ関連」と「ドコモ以外」の二つに分けられます。また、ドコモ関連は、スマートライフ事業が該当し、一方でドコモ以外は、街中とネットの加盟店が該当します。

スマートライフ事業とは、共通ポイントサービスの「dポイント」を軸に、スマホ決済の「d払い」、クレジットカードの「dカード」、デジタル口座の「dスマートバンク」などで独自の決済圏を形成しているもので、具体的には、決済・保険・投資、エンターテインメント、ライフサポート、ショッピング、ヘルスケアなどのサービスが提供されています。

現在、ドコモ経済圏では、共通ポイントの「dポイント」が効率よく貯まって使えるようになっており、dポイントが循環するエコシステムが構築されています。

ドコモ経済圏のツールとアプリ

ドコモ経済圏のポイントツールには、ポイントカードの「dポイントカード」があります。

ドコモ経済圏の決済ツールには、スマホ決済の「d払い」、電子マネーの「iD」、クレジットカードの「dカード」、プリペイドカードの「dカード プリペイド」、デジタル口座の「dスマートバンク」があります。

また、ドコモ経済圏を使う際に便利なアプリには、「dポイントクラブアプリ」や「d払いアプリ」、「My docomoアプリ」などがあります。

ドコモ経済圏の対象範囲(スマートライフ)

ドコモ経済圏の対象範囲において、ドコモ関連のスマートライフについて、簡単に説明したいと思います。

ドコモ経済圏のスマートライフ

スマートライフとは、NTTドコモの新たな事業領域で、ドコモユーザーやdポイントクラブ会員といった日本有数のユーザー基盤を対象に、新たな生活価値やライフスタイルの提供を目指すものです。

簡単に言ってしまえば、スマホ時代において、ネットで利用できる生活関連のサービスであり、現在、決済・保険・投資、エンターテインメント、ライフサポート、ショッピング、ヘルスケアなどがあります。

<代表的なサービス>

・決済サービスの「d払い」
・クレジットカードの「dカード」
・デジタル口座の「dスマートバンク」
・電子マネーの「iD」
・映像配信の「Lemino」
・人気雑誌の「dマガジン」
・ポイントプログラムの「dポイントクラブ」
・総合通販サイトの「dショッピング」 他

ドコモ経済圏の特色(競合先との比較)

現在、ドコモ経済圏と直接競合するところは、同じ通信事業を行う、au経済圏、PayPay経済圏、楽天経済圏の3つで、競合先と比較した場合、以下の特色があります。

◎ドコモ経済圏は、au経済圏やPayPay経済圏、楽天経済圏と異なり、傘下に銀行や証券会社、保険会社などの金融機関を持たず、業務提携やFintechに重点を置いている。

◎ドコモ経済圏とau経済圏が通信事業の顧客を主な基盤としているのに対して、PayPay経済圏と楽天経済圏は、ポータルサイトやネット通販などのネット事業の顧客を主な基盤としている。

ドコモ経済圏の対象範囲(ドコモ以外)

ドコモ経済圏の対象範囲において、ドコモ以外の街中とネットの加盟店について、簡単に説明したいと思います。

街中の加盟店

街中の加盟店については、dポイントカードの提示で、dポイントが貯まって使える「dポイント加盟店」と、コード決済のd払いで、dポイントが貯まって使える「d払い加盟店」の二つがあり、それぞれで加盟店が異なっています。

また、クレジットカードのdカードを持っている場合は、街中のクレジット加盟店での利用でも、dポイントが貯まります。さらに、dカードをiDの決済先に設定した場合は、iD加盟店での支払いで、カード決済分としてdポイントが貯まります。

ネットの加盟店

ネットの加盟店については、dポイントのアカウント連携のお店と、ネット決済のd払いのお店の二つがあります。

また、クレジットカードのdカードを持っている場合は、ネット上のクレジット加盟店での利用でも、dポイントが貯まります。

ドコモ経済圏のツール

ドコモ経済圏のツールとして、dポイントカード、d払い、iD、dカード、dカード プリペイド、dスマートバンクについて、簡単に紹介したいと思います。

dポイントカード

dポイントカードは、dポイントを利用するためのカードで、ドコモショップやdポイント加盟店で、プラスチックカードを無料で入手できます。

また、dカードやdカードプリペイドの裏面のバーコードの提示でも、dポイントカードと同様、dポイントを貯められます。さらに、dポイントクラブアプリやd払いアプリなどでは、スマートフォンの画面でバーコードを表示できる「モバイルdポイントカード」も利用できます。

なお、dポイントカードなどを入手した後に、dポイントカードの利用者情報登録を行うことで、貯めたdポイントが使えるようになります。

d払い

d払いは、スマートフォンを用いたキャッシュレス決済サービスで、街中では「コード支払い」、ネットでは「ネット支払い」に対応しています。これは、dアカウントを保有し、チャージできる人であれば、誰でも無料で利用できるようになっており、具体的には、d払いアプリをインストールして、各種情報を登録すれば、すぐに利用できます。

現在、d払いで支払いをすると、基本還元率は、200円(税込)につき1ポイントを進呈する0.5%となっています。また、d払いの決済にdカードを設定した場合、0.5%の上乗せ特典があります(この場合、dカードのd払い決済のdポイントは付かず)。これより、この二つの合計では、200円(税込)につき2ポイントで、還元率は1.0%になります。

iD

iDは、日本全国のiD加盟店において、専用リーダーにスマートフォンやカードなどをかざすだけで支払いが完了する電子マネーです。これは、Apple PayやGoogle PayなどでiDを設定したスマートフォン、iDの機能が付いたクレジットカード、iD専用カードなどで利用できるようになっています。

現在、iDでは、利用額に応じて、登録している決済カードのポイントのみの進呈となるため、dポイントを貯めるには、dカードと連携させることが必要です(この場合のdポイントは1%)。

dカード

dカードは、ドコモ経済圏のクレジットカードで、大きく分けて、年会費が永年無料の一般カードの「dカード」と、年会費が11,000円(税込)のプレミアムカードの「dカード GOLD」があります。

いずれも、VISAとMastercardの二つの国際ブランドから選択でき、電子マネーの「iD」、共通ポイントの「dポイント」が搭載されています。また、いずれも、ポイント還元率は1%で、カード利用の100円(税込)毎に1ポイントが還元されますが、ポイント優遇のある「dカード特約店」の中には、2%以上のポイントが還元される所もあります。

<dカード GOLDのメリット>

◎毎月のドコモの携帯電話や光回線の利用料金の10%をポイント還元するという限定特典が付いているため、ドコモの利用状況によっては、年会費を上回るポイント還元が受けられることもある。

◎充実した、お買い物あんしん保険、海外旅行保険、国内旅行保険が付いているほか、最大10万円を補償するケータイ補償が付いており、さらに国内・ハワイの主要空港ラウンジの無料利用も付いている。

dカード プリペイド

dカード プリペイドは、チャージ(入金)して利用するプリペイドカードです。これは、iD加盟店やMastercard加盟店で利用できるようになっており、使えるお店が多いのが特徴となっています(審査なし、年会費・発行手数料無料)。

◎200円(税込)毎に1ポイントが貯まり、また貯まったdポイントはチャージして利用することもできる。

◎利用できる店舗がdポイント加盟店の場合、カード裏のバーコード(dポイントカード)の提示で、さらにdポイントが貯まる。

dスマートバンク

dスマートバンクは、三菱UFJ銀行の口座を利用した、dポイントが貯まるデジタル口座サービスです。これは、NTTドコモが提供する「dスマートバンクアプリ」の機能が利用できるほか、取引内容に応じて毎月dポイントが貯まり、各種手数料優遇が受けられます。

現在、三菱UFJ銀行の口座を持っている方は、dスマートバンクアプリを設定することで利用でき、また口座を持っていない方は、dスマートバンクアプリから三菱UFJ銀行の口座を開設して利用することになります。

ドコモ経済圏の活用方法

ドコモ経済圏の活用方法について、7つほど紹介したいと思います。

(1)ドコモユーザーの方

携帯電話や光回線などを契約するドコモユーザーの方は、毎月の利用料金だけでも、dポイントが結構貯まります。また、dポイントカードとdカードを作成し、日々の生活の中で決済をうまく行うと、より多くのdポイントが貯まります。

◎プレミアムカードのdカードGOLDは、年会費が11,000円かかるが、毎月の携帯電話や光回線の利用料金の10%がポイント還元されるので、利用状況によっては、ポイント還元だけで年会費を上回るメリットがある。また、携帯電話の補償面では、購入後、3年間で最大10万円の補償サポートが受けられる。

◎ドコモでんきに切り替えると、毎月の電気料金からdポイントの還元が受けられる。

◎「ずっとドコモ特典」や「comotto 子育て応援プログラム」、「長期利用ありがとう特典」などでも、dポイントが貯まる。

(2)ドコモユーザーでない方

ドコモユーザーでない方は、無料の「dポイントカード」と、年会費が永年無料の「dカード」を作成し、またd払いアプリも利用し、日々の生活の中で決済をうまく行うと、より多くのdポイントが貯められます。

最初に、dポイントを利用する際には、dアカウントを作成して、dポイントクラブに加入し、またdポイントカードの利用者情報登録をする必要があります。

(3)キャンペーン

dポイントは、キャンペーンをうまく活用すると、ポイントが多く貯められます。

◎ドコモが運営するdショッピングでは、ポイントを優遇する様々なキャンペーンが随時行われているほか、クーポンの配布や割引セールスなども随時行われている。

◎ドコモでは、毎週金曜日・土曜日を「d曜日」と名付けて、d曜日対象のサイトで買い物をすると、ポイント進呈率がアップするといったキャンペーンも行われている。

◎dポイントクラブのサイトやアプリでは、ドコモが提供する全てのサービスに関するキャンペーン情報を提供している。

(4)ポイントモール

dポイントは、ネットショッピングにおいて、ポイントモールを経由すると、ポイントが多く貯められます。

◎d払いでは、「d払い ポイントGETモール」を経由して、対象の加盟店サイトから、買い物やサービスの申し込みをすることで、成果報酬としてdポイントを獲得できる。

◎dカードでは、「dカード ポイントモール」を経由した買い物の支払いを、dカードで決済すれば、dポイントが通常よりも多く貯められる。

(5)d払い

dポイントは、dポイント加盟店とd払い加盟店の両方になっている所では、dポイントカードの提示とコード決済のd払いで、dポイントが二重取りできます。

現在、dポイントの二重取りができる代表的な所としては、例えば、ファミリーマート、ローソン、マツモトキヨシ、ビックカメラ、すき家、丸亀製麺、ミスタードーナツ、モスバーガー、ガスト、バーミヤン、日高屋などが挙げられます。

また、この二重取りに加えて、d払いの決済方法にdカードを設定すると、dカード決済特典として「0.5%」が進呈されるので、dポイントが三重取りできます。

(6)dポイントとiD

dポイントは、dポイント加盟店とクレジット加盟店の両方になっている所では、dポイントカードの提示と、dポイントのクレジット払いで、dポイントが二重取りできます。

また、dポイント加盟店とiD加盟店の両方になっている所では、dポイントカードの提示と、dカードと連携させたiD払いで、dポイントが二重取りできます。これに関しては、dカードで支払っても、ポイントは同じですが、iDを利用するメリットはタッチ決済の手軽さです。

さらに、dカード特約店では、通常の決済ポイントの他に、dカードやiDでの支払いで割増ポイントが付くところもあり、例えば、ENEOS、JAL、高島屋、マツモトキヨシ、洋服の青山、ビッグエコーなどが挙げられます。

(7)dポイントクラブとポイント投資

dポイントは、ショッピングや飲食などの支払いだけでなく、dポイントクラブのサイトやアプリにおいて、くじやアンケート、キャンペーン、ゲームなどでも貯められます。

また、100ポイントから始められる「ポイント投資」では、「おまかせ運用」または「テーマ運用」で、実際の投資信託の値動きでポイントが増減する、投資体験をすることができます。

<ポイント投資の仕組み>

現在、dポイントの有効期限は48カ月となっているが、ポイント投資では、dポイントから運用ポイントに交換され、運用ポイントには有効期限がないため、運用期間中は期限を気にする必要はない。そのため、運用成果を自分で判断して、いつでも運用ポイントからdポイントに交換して使えるようになっている。

ブランドカテゴリー

YouTube(動画)

iFinancial TV